遠州公ゆかりの茶陶「丹波焼」③

2019-3-28

ご機嫌よろしゅうございます。
丹波焼は他の古窯と比べると若干異なった歴史を歩んできました。
窯のつくりも非効率、生産性の薄いものでした。しかしこの原始的で不合理な窯であるがゆえに、計算では作りえない自然の傑作が創出されたことも事実です。
また、元々丹波の土は鉄分を多く含んだ酸性土で、釉薬が掛かりにくく、そのために焼き締めによって土味を引き出したのでした。
この丹波焼の渋さを醸し出す土は、耐火度や粘り、白さなど好条件は一つとしてなく、どちらかといえばつくりにくい土。その決して良質とはいいがたい陶土と向き合ってきた陶工の苦労はどんなに大きかったことでしょう。しかしながら土の良し悪しなどといった考え方は人の勝手な言い分であり、
丹波焼を激賞した柳宗悦は
「上下を定める人間の分別の勝手さを考えざるを得ぬ、下品化生の人間の救いを契う他力門のあることを忘れてはなるまい。丹波焼は余すところなくその他力美を示している。
その底知れぬ美しさは人間の不合理性、自然の合理性に遠く由来してくるのである。」
と評しています。