初観音

2014-1-18 UP

1月18日 初観音

「初観音紅梅焼きのにほひかな 」

昭和初期の俳人
川端茅舎(かわばたぼうしゃ)の俳句です。

1月18日の今日は初観音。
一番最初の観音菩薩の縁日です。
この日に観音菩薩をまつる各寺院で
縁日が開かれ、参詣者でにぎわいます。

また俳句では新年の季語に使われます。

「紅梅焼」 は江戸時代、浅草
浅草寺の境内にあった紅梅にちなんで
作られた梅の花の形の小さいお煎餅のことです。

「新年を迎え、初観音の日に浅草寺の参道を歩いて
いると、紅梅焼きの香ばしい匂いがした。」

といったところでしょうか。

ちなみにこの「紅梅焼」
現在では一軒、看板にその名を残すのみで
実際には売られていないようです。

【告知】
遠州流茶道ドキュメンタリー映画「父は家元」
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左馬

2014-1-17 UP

1月17日 左馬

ご機嫌よろしゅうございます。
今日は午年にちなんだお話

お店に入って、将棋の駒に馬の字が左右反転して書かれた置物を
目にしたことはありますか?

これは左馬(ひだりうま)とよばれるもので
駒の生産で有名な天童市で生まれた独自の将棋駒です。

この左馬には、昔から商売繁盛や招福万来の意味が
込められています。
なぜかといいますと…

「うま」を逆から読むと「まう」と読めます。
「まう」という音は、「舞い」を思い起こさせ
おめでたい席などでは昔から舞がかかせないものであったため
「左馬」は福を招く縁起のよい文字とされています。

馬は人がひいていくものですが、
逆に馬が人をひいてくる…つまり招き入れる
につながり商売繁盛、千客万来に。

馬は右から乗ると転ぶという習性があるそうで、
必ず左側から乗ることから
「左馬は倒れない」として、人生をつまづくことなく過ごすことができる
縁起のよいもの。

など他にも多くの説があります。

陶芸の世界では、このような理由で
新しい窯に火を入れるとき、
末永く窯が栄えるようにとの願いをこめ、
左馬を描いたものを焼くことが常の習いとなっているそうです。

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遠州流茶道ドキュメンタリー映画「父は家元」
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初削り

2014-1-16 UP

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1月16日 初削り

ご機嫌よろしゅうございます。

今日は初削りの茶杓についてご説明します。

遠州流では歌会始めの御題に因んで竹を選び、茶杓を削ってこれに歌銘をつけます。
歌銘は、和歌を道具の名前としたもので、遠州公は自ら指導して作らせた道具や、見出した道具にこの歌銘を好んで用いました。
今年お家元がお作りになった歌をご紹介致します。今年の御題「静」に因み世の中の流れは急に任すとも 茶の湯の心常に静かにITを始めとし、現代社会はあまりにも情報が氾濫し、めまぐるしい。そういう時であるからこそ、人と人とが心を交わせる茶の湯は大きな意義があり、そこでは常に心を平穏に保ち静かでありたいという想いを詠じたもの。この初削りも、そしてこれまで紹介してきましたことがらも、毎年その時々の創意工夫を加えられ、変わらず行われていきます。

福岡の点初めにいらっやる方は、是非ご自分の目でお確かめください。

古えの教えを大切にしつつ

新しい試みに果敢に挑戦していく

遠州流茶道の心を表す点初めです。

さて6日間続いた東京での点初めも無事終わりそして新年の始まりです。

本年も素晴らしい一年間となりますように。

【告知】

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好茶碗

2014-1-15 UP

1月15日 好みの茶碗

ご機嫌よろしゅうございます。
本日は東京における点初め最終日です。

お腹も満たされ、いよいよ最後は薄茶へ。

毎年お家元が好まれお作りになられた茶碗が薄茶席で使われます。

薄茶席では例年、主茶碗の他、ご先代の代から好まれた(デザインされた)干支の茶碗が使われています。
「こちらが12年前、24年前、36年前の干支のお茶碗で…」
と浅井先生から説明を受けると
皆様それぞれに茶碗を手どって
楽しそうにお話をはずませていらっしゃいます。

今年の茶碗は
色絵 手綱・七宝つなぎ文様 矢口永寿作
です。
口つくりは仁清の様にやわらかく山路風に作られ
干支にちなみ、胴の上の部分には色絵で馬の手綱が描かれ下部には、遠州流らしい七宝紋をめぐらせたデザインです。

馬を描いた道具はしばしば目にしますが、馬を連想させるモチーフが描かれたものは
なかなかありませんので、印象的です。

薄茶席にて是非手取りましてご覧ください。

【告知】 文化放送「オトナカレッジ」

本日15日20:00~ 文化放送「オトナカレッジ」に映画のナレーションを務めている
次女の優子様が生出演されます。

点心

2014-1-14 UP

1月14日 点心

ご機嫌よろしゅうございます。
本日点初め5日目。

心地よい緊張感を感じながら
お濃茶をいただいた後、次に向かうのは点心席です。
こちらではお酒も頂きながら楽しくお祝い膳をいただき、
時にお客様が祝儀の謡を披露下さるなど、とても和やかなお席です。
その後、恒例の福引。

御子息がお客様に札を配り、一斉に開きます。
札は「福」「禄」「寿」を組み合わせた文字が押されています。
「福禄寿」の三文字が一番の大当たりで、お家元筆の和歌です。
その年のお題にちなんだ和歌を
主に勅撰集から選んでお書きになります。
二年続けて当てられた強運の持ち主もいらっしゃいます。

今年の和歌を何首かご紹介いたします。

○み吉野は山もかすみて白雪の ふりにし里に春は来にけり
摂政太政大臣

○ほのぼのと春こそ空に来にけらし 天のかぐ山霞たなび
太上天皇

○山ふかみ春ともしらぬ松の戸に たえだえかかる雪の玉水
式子内親王

さて今年はどなたの手に?

【告知】

○1月より サッポロビールのコマーシャルにお家元が登場しております。

6月までの半年間、コマーシャルが流れます。

・サッポロビール提供番組「OTOAJITO」 毎週土曜日 18時~18時54分 O.A クリス・ペプラー氏がナビゲートする音楽番組。

http://www.j-wave.co.jp/original/otoajito/

○1月より 映画「父は家元」のコマーシャルが放映

・BSフジ:科学ドキュメンタリー番組「ガリレオX」(毎週日曜日11:30~12:00放映) の番組内コマーシャルで、「父は家元」のコマーシャルが放映されております。

遠州流茶道ドキュメンタリー映画「父は家元」

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点初め 濃茶席

2014-1-13 UP

1月13日  濃茶席

ご機嫌よろしゅうございます。
本日点初め4日目。

今日は濃茶席の様子をお話ししたいと思います。
先日書きました「手辛の鍬」、「玉箒」はこの濃茶席の脇床に飾られています。

濃茶ではお茶が点つまで、お話などはせず、主客共にお茶が点つことに集中します。

30人程のお客様が一座に並び、
一心に家元のお点法に魅入るひととき

釜の煮え音と、柄杓から湯が注がれる音、お茶を練る音だけが茶室に響き
普段では味わえない、特別な心地よい緊張感に満たされ、
新年の訪れを改めて感じます。

床の間のしつらいや茶入、茶碗等全てに400年以上の時を経て今につながる
遠州流らしい「綺麗さび」の世界が広がります。

【告知】

○1月より サッポロビールのコマーシャルにお家元が登場しております。

6月までの半年間、コマーシャルが流れます。
・サッポロビール提供番組「OTOAJITO」
毎週土曜日 18時~18時54分 O.A
クリス・ペプラー氏がナビゲートする音楽番組。
http://www.j-wave.co.jp/original/otoajito/

○1月より 映画「父は家元」のコマーシャルが放映

・BSフジ:科学ドキュメンタリー番組「ガリレオX」(毎週日曜日11:30~12:00放映)
の番組内コマーシャルで、「父は家元」のコマーシャルが放映されております。

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「父は家元」
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点初め 饅頭

2014-1-12 UP

1月12日 点初めのお菓子

ご機嫌よろしゅうございます。
本日点初め3日目。

点初めでは 寄付(よりつき)といわれる場所で
まず紅白のお饅頭と 結び干瓢をお出ししています。
お饅頭はお家元お出入りの菓子輔、源太萬永堂製(新大久保)です。

この饅頭は紅白二ついただきます。
ご先代が考案してお正月のきまりとなったもので紅白満寿と漢字をあて、口取りとして結び干瓢を添えています。

毎年、その年の干支の焼印を押した
へぎ木地銘々皿に出してお出ししています。
これは杉の木地をを縦に割いたもので、水を打つことで清々しい香りと美しさが際立ちます。

さて話は戻って、この点初めのお饅頭
お客様が召し上がる頃合いを見計らって蒸し器から出すのですが、
蒸しすぎても中の餡が熱すぎて火傷をしてしまいますし、早すぎても、冷たくて美味しくありません。

毎年、お饅頭を蒸す達人が絶妙なタイミングで蒸しあげて
皆様にお出ししています。
冷たい風に当たって冷え切った体に優しくほっこり温かい甘みが
口いっぱいに広がります。

 

 

【告知】

○サッポロビールのCMに御家元が登場

6月までの半年間、コマーシャルが流れます。

サッポロビール提供番組「OTOAJITO」
毎週土曜日 18時~18時54分 O.A
クリス・ペプラー氏がナビゲートする音楽番組。
http://www.j-wave.co.jp/original/otoajito/

○「父は家元」のコマーシャルが放映

・BSフジ:科学ドキュメンタリー番組「ガリレオX」(毎週日曜日11:30~12:00放映)
の番組内コマーシャルで、「父は家元」のコマーシャルが放映されております。

 

○遠州流茶道ドキュメンタリー映画「父は家元」
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鏡開き

2014-1-11 UP

 

1月11日 鏡開き

ご機嫌よろしゅうございます。
今日は1月11日 鏡開きです。

神仏に供えた鏡餅を下げ、それをいただくことで
ご利益を授かり、無病息災を祈願します。

もともと武家から始まった行事のため、
切腹を連想させるため、包丁などの刃物で切ることはせず
手または槌(つち)で割るようになりました。
また、「割る」ではなく
末広がりを意味する「開く」と表現します。

古くは1月20日に行われていましたが、
三代将軍徳川家光が4月20日(慶安4 年)
に亡くなったため、幕府20日を忌日として
11日に改め、諸大名もこれにならった
とされています。
本日点初め2日目

例年、宗家では点初め期間中にこの鏡開きがあたり
鏡餅を開いて作られたおしるこが、点初め各席のお手伝いの方にふるまれます。
このおしるこをいただくのも毎年のひそかな楽しみです。

 

 

【告知】

1月11日(土)15:00~15:54
TBS
「2013ミス・インターナショナル世界大会」
<世界の頂点に立つ美の親善大使が決定!密着!美女たちの華麗なる饗宴>
家元が審査員として登場します。
また、世界のミスが遠州茶道宗家の道場で茶道を体験した様子も放映されます。
是非、ご覧ください。
再放送は、BS TBS 1月12日(日)13:00~13:54です

 

 

遠州流茶道ドキュメンタリー映画「父は家元」

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点初め

2014-1-10 UP

 

1月10日 点初め

ご機嫌よろしゅうございます。
いよいよ今日から点初めが始まります。

点初めは新年明けて一番最初の6日間に及ぶ一大行事です。

この点初めでは濃茶席でお家元がお点法を
薄茶席で御令弟の浅井宗兆家元主艦
点心では御母堂様、家元夫人、家元主艦夫人、御子息、御令嬢がそれぞれ担当し、
御家族の皆様総出でお客様をおもてなしして下さいます。

今日はお家元からお言葉を頂きました。

「昨年ご先代の大祥忌(三回忌)を終えて、
今年は新たな第一歩を示す年です。
その第一歩が念頭の映画【父は家元】の公開になります。
そこで点初めは新年のおめでたさに加え、
遠州流茶道らしい大名茶の特徴を表現した取り合わせをしています。」

さて
点初めにお越しになる方
今年は
【大 】
という言葉に注目して
お席をお楽しみください。

【告知】

本日 1月10日発売

産経新聞(全国版) 連載「和食の魅力」最終回に家元のインタビュー記事が掲載されます。

遠州流茶道ドキュメンタリー映画「父は家元」
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花入

2014-1-9 UP

1月9日

花入

毎年お正月には、お家元が年末に某所竹林の中
急斜面に生える青竹を命綱一本でまさしく命懸けで切って来られ、
これを花入として切り衝羽根(つくばね)や、椿、梅などをいれて飾ります。

茶の湯で使う竹の花入には必ず真竹という種類が使われます。
もともと日本には、真竹と笹が主流でした。
現在私達が食べているのは孟宗竹という種類で、
幕末に琉球を通じて薩摩にはいってきたと言われています。
柔らかくて美味しいのですが、虫に食われやすく、
表面がしわしわになってしまうため花入にするには不向きです。

この竹の花入は茶杓同様、茶人が作る茶道具ですので
茶人の人となりやメッセージが強く感じられる道具です。

今年、お家元がお作りになった花入は3本あり、三ヶ日に対酌亭で使用された花入は
どっしりと力強く、雪割れがあって鮮やかな青い色にいきいきとした生命力を感じます。

じっと眺めていると、なんだかパワーをもらえるようなそんな気がしました。

点初めでは濃茶席(向栄亭)では、それよりも太い竹の花入が使用されるそうです。
是非じっくりとご覧ください。