結び柳と水仙

2015-1-7 UP

1yanagi月7日 (水)結び柳と水仙

ご機嫌よろしゅうございます。
お正月の飾りとして入れられる結び柳
宗家では、お家元が水仙とともに
清々しい青竹に生けて合親亭に飾られます。

結び柳は、唐の張喬の詩に

離別河邊綰柳條(河辺に離れて柳条をわかぬ)
千山萬水玉人遙(千山万水玉人遥かなり)

とあり、昔の中国では大陸のため河を利用する
ことが多く、門出の際に送る者と送られる者が、
柳の枝を持ち、柳の枝と枝を結び合わせて
別れるという古い風習がありました。
輪にすることで、再び巡ってもとに帰ることを意味
するなど諸説あります。

この故事から、利休が送別の花として
「鶴一声」と呼ばれる有名な名物花入に
柳を結んで入れたのが茶席で柳を入れた
はじまりではないかと言われています。

お正月の柳はその年の門出を祝う飾りとして、床の隅から
長く垂れていけるものです。

そしてその根占めに入れられる水仙
昔から茶の湯の花として愛されてきた花で、
十一月からから新年にかけて、村田珠光や千利休
細川三斎などの茶人が多くいけており、
遠州公も水仙を特に好んで冬によく用いました。

次々に蕾をつけて花を咲かし、
またその清楚な美しさから
今でも新年に好んでいけられます。

薮入り(やぶいり)

2015-1-5 UP

1月 5日  (月) 薮入り(やぶいり)

ご機嫌よろしゅうございます。

新年も明けて5日目。
そろそろ仕事始めという方も多いかと思います。

その昔、お休みといえばお盆と正月の
1月16日と7月16日の2日だけ。

当時は今のように週末まで頑張れば…
というわけにはいかなかったようです。
この二日を「薮入り」と呼んでいました。
その理由はそれぞれの前日でもある1月15日と
7月15日にあります。

この両日は小正月とお盆と呼ばれる大切な祭日でありました。
そして奉公人や嫁入り先の用事を済ませた翌日は
実家の行事にも参加できるようにお休みが与えられた
といわれています。
仕事を習うために丁稚奉公にでた奉公人が
休みをとって実家に帰ることが出来る時期であり
また嫁に行った女性が実家に帰れる、
数少ない日でもありました。

この「藪入り」の習慣は現在のお盆と正月
の帰省という形で残っています。
今でも喜びが重なった時に、
「盆と正月がいっぺんにきたようだ」というほど、
この二つは日本人にとって貴重な日でした。

1月4日(月)1月のお話

2015-1-4 UP

1月4日(月)1月のお話

ご機嫌よろしゅうございます。

正月三が日も過ぎ、年が改まった
実感と、徐々に通常の生活へと戻って
いく少し残念な気持ちが入り混じります。

さて、一月の異名の一つである「睦月」は、
人がむつびつくからであるとか、
一年の始まりであるから元つ月(もとつつき)である
などと言われています。
本来、正月もお盆もご先祖様の供養が
目的にあります。そのためお正月に
お墓参りに行かれるご家庭も多いと思います。

6日には、二十四節気の「小寒」を迎え、
寒さが最も厳しい時期に入ります。
いわゆる「寒の入り」で、この時期には
各地で寒稽古や寒中水泳などが行われます。

元旦

2015-1-1 UP

1月1日 (木) 元旦

皆様
新年あけましておめでとうございます

本年も遠州流茶道は稽古照今・温故知新の精神で
皆様と共に茶の湯の心を伝えてまいりたいと
思っております。
何卒よろしくお願い致します。

さてこのメールマガジン「綺麗さびの日々」
も二年目を迎えることが出来ました。
日頃のご愛読感謝致します。

本年は配信スタイルを月・水・金曜日に変更し
月曜には、四季を通じた便り
水曜には、遠州流のお点法について
金曜には、遠州ゆかりの地を巡って
というテーマを基本に
お送りさせていただきます。
土日には関連イベントの告知もその都度
お伝えしていく予定です。

遠州流門人の皆様にはもちろんのこと
他流でお茶を楽しまれている方や
お茶に興味のある方にも読んでいけいただける
ようなお話をしていきたいと考えておりますので
どうぞお楽しみに。

さて、今年の干支は乙未です。
羊は群れをなして行動するため、
家族の安泰や平和をもたらす縁起物とされているのだとか
今年一年が皆様にとって平和で穏やかな年と
なりますように。