3月 30日(月)桜ちるの文

2015-3-30

3月 30日(月)桜ちるの文

ご機嫌よろしゅうございます。

今日は遠州公所持の掛物「桜ちるの文」
をご紹介します。

定家筆のこの掛物には
前十五番歌合にある紀貫之の

桜散る木の下風は寒からで
空に知られぬ雪ぞ降りける

の歌と凡河内躬恒の

我が宿の花見がてらに来る人は
散りなむ後ぞ恋しかるべき

の二首の上句が書かれていることから
「桜ちるの文」と呼ばれるようになりました。

遠州公は定家を崇拝し、その心も自分のもの
とするため定家様の書体をしたためたことは
よく知られています。

寛永13年、江戸品川林中のお茶屋が完成し
遠州公は三代将軍徳川家光に献茶をしました。
この際に床の間に掛けられた掛物が、
この「桜ちるの文」でした。

この茶会によって遠州公が将軍茶道指南役として
天下一の宗匠として認められた、
最高の晴れ舞台となったのでした。