遠州公の愛した茶入

2014-10-11 UP

10月11日遠州公の愛した茶入
「吹上文琳(ふきあげぶんりん)」

ご機嫌よろしゅうございます。
本日は遠州蔵帳所載の茶入「吹上文琳」を
ご紹介します。

遠州公がこの茶入の美しい景色にちなんで

秋風の吹上に立てる白菊は
花かあらぬか波のよするか     古今集

の和歌から命銘したとされています。
蓋箱書付や、仕覆箱書付、外箱はともに
松平不昧公が書付しています。

これは遠州公所持の後、姫路酒井宗雅公に伝わり、
寛政元年(1789)四月二十八日、参勤交代の途中に
駿河蒲原という場所で休んでいたおり、
不昧公と出会い、この茶入を贈与したいきさつが
あります。「雲州蔵帳」にも所載されており、
現在は五島美術館に収蔵されています。

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