7月 25日(月)夏の茶の湯

2016-7-25

7月 25日(月)夏の茶の湯

ご機嫌よろしゅうございます。
暑さ厳しき折、茶の湯では涼を得る様々な
工夫があります。
木地の肌に水を打った釣瓶の水指や建水
青々とした竹の蓋置、こういったものを
茶の湯に用いて清々しさを取り入れ、
楽しみます。

『山上宗二記』には「釣瓶 面桶、竹の蓋置、この三色、紹鷗好み出だされ候」とも記されています。

また『長闇堂記』には風呂のあがり屋で開いた

夏の茶に、紹鷗がこれらを用いたと記されています。
当時は湯船につかるのではなく、蒸し風呂で汗を流し
ていました。夏の暑い日はこの蒸し風呂が何よりの
ご馳走であったようです。
そして、水をかぶった後に体を休める場所が「あがり屋」
ここで紹鷗が曲げの道具を用いたということになります。
風呂の湯気の影響も考えて漆を避けたということも
考えられ、また釣瓶や曲物は本来風呂場の道具
であったので、夏の風呂を連想する趣向で
涼を感じ、楽しんだのではないかと考えられています。

5月 6日 (水)風炉の花

2015-5-6

5月 6日 (水)

風炉の花

ご機嫌よろしゅうございます。 風炉の季節、山の草花や樹々も いきいきと緑を増し始めます。 その自然の様子をうつすように、床の間の花も 椿から草花に変わり、花入は籠など 軽快なものも使用して楽しみます。 今日はお点法を離れて、風炉の花についてご紹介します。 爽やかな中にも季節の変わり目である初風炉の 床の間に格を感じられるものに 牡丹や大山蓮華があります。 牡丹は花の王であり、国に二王なしと言われるように 一輪で用い、何色にも染まらぬという意味もあり 白が好まれました。江戸時代には全国の大名に 茶の湯が親しまれ、牡丹一輪の心は儒教の心を 表すとされました。 真っ白な花弁に赤いしべが鮮やかに 映る大山蓮華は、深山に咲くため入手困難だったからか 松屋や天王寺屋などの古い会記には その名を記すものがありません。 一番古いものとしては松平不昧が 幕末に遠州公作の竹花入に入れています。 その茶会の数年後、やはり不昧が竹の花入に入れていますが この二回の記録以外には今のところ見当たりません。 近代に至り、栽培も始まったこと、また流通も発達したことも 手伝って自然と風炉の花として 重用されるようになっていったようです。

4月29日(水)遠州流茶道の点法

2015-4-29

4月29日(水)遠州流茶道の点法
風炉の設え

ご機嫌よろしゅうございます。

4月も終わりに近づき、5月になると茶の湯の設えが風炉に変わる
季節となります。
炉に塞ぎをして、風炉を壁付きの方へ置き、
火気をお客様から遠ざけます。

炭の寸法も炉に比べて細く短いものを使用し、
風炉は季節の変化に伴って
土風炉・唐銅の前欠・切合せ・鉄風炉
と使い分けていきます。

灰型も昨年ご紹介しましたように、
季節や用いる風炉、また祝儀等によって
古くは三十六種ありました。このうち代表的な
三種を用いるようになっています。

窯は炉用の大ぶりなものから風炉にかける
小ぶりのものにかえ、
柄杓も風炉用の小さめの合のものに。
道具組も初夏の清々しさが感じられる設えを意識します。

遠州流の柄杓

2014-11-26

11月 26日 遠州流の柄杓

ご機嫌よろしゅうございます。

炉を開いてそろそろ一ヶ月。
お茶のお稽古をなさる方は、風炉のお点法から
炉の点法にようやくなれた頃でしょうか。

炉の季節になると、釜や水指、色々なものが
風炉に比べてやや大振りになります。
柄杓は・・・

遠州流の柄杓は他のお流儀で使用されているもの
より、大きく、一杯でおよそ5人分の濃茶を
点てることができます。

そしてお茶を練っている途中
その加減をみてお湯を加えるお流儀もありますが
遠州流では、お茶の香りをなるべく損なわない
ようにするため、加え柄杓をしないのです。

袋藤(ふくろふじ)

2014-4-30

4月30日 袋藤(ふくろふじ)

ご機嫌よろしゅうございます。
早いもので今日で4月も終わり、
明日から5月です。

今日は季節の茶花「袋藤」の
お話をさせていただきます。

袋藤とは、花の咲く直前の
袋に花が入った状態のことをさします。

26日に藤浪の茶入をご紹介しました。

藤は茶の湯では風炉の花とされますが、
二季草(ふたきぐさ)ともいわれるように、
旧暦では春から夏にかけて咲きます。
また、添えるものの少なくなる4月には
4月中も袋に入っているうちは使っていいと
されています。

床の間にこの袋藤が入ると
いよいよ季節が変わるのだなということを感じさせてくれます。

しかし、使用する日に合わせて
袋に収まりながらも花色がのぞく位の
ちょうどよい状態のものを手に入れるのはとても困難ですので
この袋藤を拝見できるのは
大変なご馳走といえます。

釣釜

2014-4-2

4月 2日 釣釜(つりがま)

ご機嫌よろしゅうございます。

茶の湯では
炉から風炉へ
季節のうつろいを感じる設えがあります。
その一つが「釣釜」です。

釣釜は炉を閉じて、初風炉の直前にする設えで、
文字通り天井から鎖で釜を吊るし
次第に暖かくなってきた気候に合わせて
釜を深く下ろして湯を沸かし
火気を遠ざけられるような仕組みになっています。
お点前の際は釜を通常の高さまで上げて扱います。

宗家の稽古場でも釣り釜の用意がされると
いよいよ夏がやってくるのだなあと
感じられます。

遠州流では小間の茶室では台目柱がある
縦の線が重なるのをよしとしませんので
釣り釜ではなく透木釜
(五徳を使わず、炉縁に釜の羽根が乗る釜)をかけ、
広間で釣り釜を行います。