7月 25日(月)夏の茶の湯

2016-7-25 UP

7月 25日(月)夏の茶の湯

ご機嫌よろしゅうございます。
暑さ厳しき折、茶の湯では涼を得る様々な
工夫があります。
木地の肌に水を打った釣瓶の水指や建水
青々とした竹の蓋置、こういったものを
茶の湯に用いて清々しさを取り入れ、
楽しみます。

『山上宗二記』には「釣瓶 面桶、竹の蓋置、この三色、紹鷗好み出だされ候」とも記されています。

また『長闇堂記』には風呂のあがり屋で開いた

夏の茶に、紹鷗がこれらを用いたと記されています。
当時は湯船につかるのではなく、蒸し風呂で汗を流し
ていました。夏の暑い日はこの蒸し風呂が何よりの
ご馳走であったようです。
そして、水をかぶった後に体を休める場所が「あがり屋」
ここで紹鷗が曲げの道具を用いたということになります。
風呂の湯気の影響も考えて漆を避けたということも
考えられ、また釣瓶や曲物は本来風呂場の道具
であったので、夏の風呂を連想する趣向で
涼を感じ、楽しんだのではないかと考えられています。