茶の湯に見られる文様「七夕」

2017-7-14

ご機嫌よろしゅうございます。
今日は7月7日七夕です。
七夕については昨年にもご紹介してまいりましたが、
今日は茶の湯の中の七夕を探してみたいと思います。

茶入の銘では、名物「瀬戸金華山真如堂手茶入 銘 七夕」
二代宗慶公が一年に一度取り出すべしという意味で
名付けられたと伝わっています。
機織りを仕事とした織姫にちなんで、糸巻をモチーフと
するお道具もあります。
「型物香合相撲」番付西方二段五位には「染付糸巻香合」
が挙げられています。
また、梶の葉に字を書くと字が上達するとも言われますが、
尾形乾山は「梶の葉の絵茶碗 銘 天の川」を残しています。

宗実御家元が貴美子夫人と共に和歌を梶の葉に
書きつけられた作品は、七夕が近づくと宗家道場に
毎年飾られています。

御家元 あまの川遠きわたりにあらねども
君のふなでは年にこそまで
貴美子夫人 星合の空

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今月の床の間

2017-7-14

七夕
ご機嫌よろしゅうございます。
今週の金曜日は七夕です。床の間に飾られている梶の葉。
昔サトイモの葉にたまった夜露を天の神から受けた水だと考え、
その水で墨をすり、梶の葉に和歌を書いて願いごとをしました。
梶の葉は、細かい毛がたくさんあり筆で書きやすいのだそうです。
その梶の葉に五色の糸を縫い付けベネチアンガラスに飾っています。

4月 7日(金)茶の湯にみられる文様 「隅田川」

2017-4-7

春のうららの隅田川 上り下りの舟人が
枴の雫も花と散る 眺めを何にたとふべき

明治時代滝廉太郎の作曲した「花」には穏やかな春の風景がうたわれています。

しかしこの隅田川、「伊勢物語」では旅を続ける男が

名にし負はば いざ事問はむ都鳥
わが思ふ人はありやなしやと

と歌を詠んで涙を流し、梅若伝説をもとにできた狂女能「隅田川」では
人買いに我が子をさらわれ狂女となった女の悲劇が謡われ、物寂しさが感じられます。

さて「形物香合相撲」番付西方四段目には、染付「隅田川香合」があります。
蓋には対角線上に、川に架かる橋を表わしたハジキ(弦状の摘み)がつけられ、
四方の形に柳と屋台舟が描かれており、
屋形舟は隅田川と結びつく約束となります。
東京国立博物館所蔵「蔦細道蒔絵文台硯箱」には文台・硯箱ともに
『伊勢物語』第九段「宇津の山」を意匠化し、蓋の表裏には蔦細道の場面を、
硯箱の身の見込には流水と都鳥により隅田川の場面を表しています。

6月 22日(月)夏至

2015-6-22

6月 22日(月)夏至

夏の夜はまだ宵ながら明けぬるを

雲のいづこに月やどるらむ

古今集 清原深養父(ふかやぶ)

ご機嫌よろしゅうございます。

今日は二十四節気の夏至にあたります。
一年で最も昼が長い一日。
つまり、夜が短い一日でもあります。
冬至と比較すると、昼間の時間差は4時間以上
にもなります。

「秋の夜長」に対して「夏の短夜」
とも表される夏の夜ですが、
その「短夜」を美しく歌ったのが
この歌です。

夏の夜は短くて、まだ宵と思っているうちに
明け方になってしまったけれど、
これでは月は一体雲のどのあたりに
宿をとるのだろう

歌の前に「月のおもしろかりける夜、暁がたによめる」
という詞書があります。
短夜にあっという間に見えなくなってしまった、美しい月
その月の名残を惜しんで深養父が詠んだ歌です。

深養父は平安時代中期の歌人で曾孫は清少納言です。

秋の月と比べて、あまり意識されることも
ありませんが、こんな夏らしい趣のある月
を愛でるのもよいものですね。

地始凍

2013-11-12

皆様ご機嫌よろしゅうございます。

本日は七十二侯(略本暦)で「地始凍(ちはじめてこおる)」です。

 

≪七十二侯:地始凍≫

今や都会の地面はアスファルトによって敷き詰められており、地面が凍ることは、降雪のあった翌朝などに限られます。

そこが柔らかな土であれば、空気が夜を越えて朝に向かって冷やされ、地表へと吸い上げられた水分を凍らして、霜柱となります。

また、張り付いた水分が凍り、霜が降りることもあります。

冬の朝、澄んだ陽光に照らされた地面は煌めいて、とても美しく輝きますが、一方で地面を盛り上げたり、農作物へ被害を与えたりと、悩みの種としても知られています。