12月9日(水)遠州流茶道の点法

2015-12-9 UP

12月9日(水)遠州流茶道の点法
「茶事・会席」

ご機嫌よろしゅうございます。

亭主がお客様それぞれに挨拶をして
風炉の場合は会席が、炉の場合は
まず部屋を暖めるため炭点法をはじめます。
炭点法が終わると亭主は
「粗飯を差し上げます」
と挨拶して、お膳を出し会席が始まります。

茶事で振舞われる会席は日本料理の
基礎となっていると言われています。
これまで、自分で調味料をつけていただく
スタイルから、予め調味されて出される
お仕着せ料理へと変化していきます。
また三の膳、五の膳など、豪華で目の前にずらりと
膳が並び、食べきれない程の量が出された本膳料理から
膳が一つに限られ、一つ一つ食べ終わるごとに
そのつど温かい料理が適当なタイミングで運ばれて
食べきれる量のスタイルへと変化していきます。

遠州公も一つ一つの料理を少量にして、食べきれる
料理をお出しするよう工夫しています。

遠州流の柄杓

2014-11-26 UP

11月 26日 遠州流の柄杓

ご機嫌よろしゅうございます。

炉を開いてそろそろ一ヶ月。
お茶のお稽古をなさる方は、風炉のお点法から
炉の点法にようやくなれた頃でしょうか。

炉の季節になると、釜や水指、色々なものが
風炉に比べてやや大振りになります。
柄杓は・・・

遠州流の柄杓は他のお流儀で使用されているもの
より、大きく、一杯でおよそ5人分の濃茶を
点てることができます。

そしてお茶を練っている途中
その加減をみてお湯を加えるお流儀もありますが
遠州流では、お茶の香りをなるべく損なわない
ようにするため、加え柄杓をしないのです。

炉開き

2014-11-4 UP

11月 4日 炉開き

ご機嫌よろしゅうございます。
本日は遠州茶道宗家にて「炉開き」が
行われます。

五月から十月まで閉じられていた「炉」の中に
いよいよ火が入り、本格的な冬の到来です。

この「炉開き」は、茶の湯では
無事に一年を迎えられたことに感謝する
お正月のようなおめでたい行事です。

お家元が宗家道場の炉三箇所に炭点法をして
炉中に鰹節、塩、洗米を巻き、門人揃って
柏手を打ちます。
その後お神酒を全員に配り、頂くのが
遠州茶道宗家研修道場の炉開きです。

この日、門人の皆さんも、初めて行う炉の稽古に
意気込みを持っていらっしゃっていますし、
お家元の炭点法を目の前で拝見し、感動と興奮が
冷めぬままお稽古が始まりますので
道場の空気もいつもとは異なり
明るく華やいだ、しかし気持ちの引き締まるような
一日となります。