3月 25日(水) 遠州流茶道の点法

2015-3-25 UP

3月 25日(水) 遠州流茶道の点法
「釣釜」(つりがま)

ご機嫌よろしゅうございます。

4月も近づき炉辺も暖かくなってきました。
炉の季節も終わりに近づくと
釣釜をかけてお茶を点てます。

昨年のメルマガでも触れましたが、
小間では台目切りの席の場合、
台目柱と直線が重なってしまうため、行いません。
釣釜は広間にかけて使用します。

小間では炉中の灰を深く掘り、火をお客様から少し
遠ざけ、釜の高さを調節しながらお点法を
行います。釜は炉の時より少し小ぶりなもの、
筒形のものをかけます。

現在では春の時期に掛けられる釣り釜ですが
本来は季節を問わず掛けられていたものです。

遠州公は茶会の際、小間から書院へ移る際に
鎖の間といって、釜を鎖でかけた席を通る設えを
用意しました。(書院と小間を繋ぐ鎖の意味
とする説もあります。)

点法では、お点法の前に釜の高さを上げ、
お点法の終わりにはまた高さを下げて
湯を沸かしておくことが特徴です。

除夜釜

2014-12-31 UP

12月 31日 除夜釜

ご機嫌よろしゅうございます。

いよいよ今年も今日で最後となりました。
宗家の大晦日は例年、除夜釜が行われ
今年一年締めくくりの茶となります。

寄付きでは24日にご紹介した出来立ての
柔らかい甘みの蕎麦がきが振舞われ、
小間・成趣庵ではお家元自らお客様に
濃茶を練ってもてなしてくださいます。

この炉中の火は、埋み火(うづみび)といって
年を越すまで火をつなぐため、炭に灰を
かけておきます。
そしてこの火を、年が改まった翌朝
初炭で釜を掛け直します。

遠州流茶道の宗家で代々守られてきた
暮れから正月の厳粛で、神秘的な行事です。

さて、このメールマガジンも今年元日より始まり、
毎日配信を続け、無事大晦日まで迎えることができました。
ご愛読ありがとうございます。
来年も引き続きまして、
皆様に更なる茶の湯の魅力、
遠州流茶道の魅力をお伝えしていければ
と思っております。
どうぞよろしくお願いいたします。