8月 12日(水)遠州流茶道の点法

2015-8-12 UP

8月 12日(水)遠州流茶道の点法
「台子について」

ご機嫌よろしゅうございます。

先週は台子の歴史についてご紹介しました。

現在通常のお稽古で行う点法はこの台子点法
を草体化したものといえます。

貴人へのお点法として行われ、
現在では神仏などへ献茶を行う際などに
この台子を用いて点法をします。
お家元は息がお茶にかからないよう
「へだて」をし、最も式正な形で献茶を行っています。
神社仏閣での献茶式や、遠州忌、許状式で
その点法を拝見したことがある方も多いでしょう。

遠州流茶道でも通常のお点法とは別に
台子特別稽古で、通常のお稽古で習った
薄茶から唐物の盆点までを台子で稽古します。
何年もお稽古をしていく中で、身についてしまった
くせや忘れてしまっていたことなどを
この台子の稽古を行うことで、改めて見直し
点法の乱れを直すことができます。

8月 5日(水)遠州流茶道の点法

2015-8-5 UP

8月 5日(水)遠州流茶道の点法
「台子(だいす)」

ご機嫌よろしゅうございます。

普段の稽古では行わない特別なものに
台子があります。
四本の足を持ち、地板と天板でできた棚です。
今日はこの台子の歴史についてご紹介します。

南浦紹明が入宋し、径山寺の虚堂智愚から法を嗣ぎ、
持ち帰った台子と皆具一式が九州の崇福寺に
伝えられたといわれています。
足利義政の頃に村田珠光が能阿弥らともに
台子の寸法や茶式を定めたとされています。
のちに台子は秘伝化し、皆伝の証となりました。

将軍の指南役であった織部・遠州・石州は
いずれも将軍献茶に台子を用いておらず、
また遠州公は生涯通して一度も台子を用いた茶会を
行わなかったと言われています『小堀遠州茶会記集成』。