11月 20日(金)遠州公所縁の地を巡って

2015-11-20

11月 20日(金)遠州公所縁の地を巡って
「道の記」(2)

ご機嫌よろしゅうございます。
先週に引き続きまして今日は「道の記 下り」を
ご紹介します。

「下り」が記された寛永十九年(1642)は
先日ご紹介した遠州公の江戸四年詰めが始まる
年でした。
「徳川実記・大猷院記」には五月二十六日に
将軍に参謁したという記録があります。

その江戸行きの前に、遠州公は江月和尚や京都所司代
などの親しい人を招いて、名残を惜しむかのように
「在中庵」や「飛鳥川」茶入などで茶会を催しています。

この旅が親しい人達との今生の別れとなる
と感じていたのではとも思える、
寂しさの感じられる節々もあり、
今一度京都へ戻りたいと願う心が読み取れます。

心を共にした友人たち、松花堂、長闇堂は既に
この世におらず、江月和尚も遠州公が
江戸に出府中の寛永二十年、十一月に
この世を去っています。

6月26日(金)遠州公所縁の地を巡って

2015-6-26

6月26日(金)遠州公所縁の地を巡って
「道の記 」(2)

ご機嫌 よろしゅうございます。
今日は道の記の始まりの内容をご紹介します。

道の記は9月22日
午時許(うまのときばかり)、今で言うと
午後12時から2時にかけて
江戸駿河台の屋敷を出発するところから始まります。

午後4時から6時頃品川を通過
午後6時から8時に神奈川の宿に到着

駿河台から品川まで約9キロ
品川から神奈川まで約20キロ
計29キロを約六時間かけて歩いています。

この日は鶏の鳴き声を聞くまで夜を明かし、

日数経ば 末は都や 近からむ
別物うき 昨日今日かな

と、江戸をたち、別れを惜しみつつ
懐かしい京都へ向かう喜びと不安
これから始まる旅への想いを歌にしています。

6月 19日(金)遠州公所縁の地を巡って「道の記」その1

2015-6-19

6月 19日(金)遠州公所縁の地を巡って
「道の記」その1

ご機嫌よろしゅうございます。

元和七年(1621)四十三歳の折、
江戸から京都への道中を記した旅日記が残っています。
まだ人々が自由に旅を楽しむことができなかった時代。
遠州公は公務のため江戸をたち、京都へ戻ります。

9月22日に江戸を出発、
10月4日に京都へ到着するまでの12泊13日の
様子を、和歌や詩を交え書き記しています。

道のりにして500キロ
東京から京都まで、新幹線に乗れば3時間かからない
現在に比べると、時間ははるかにかかります。
大変なことも多かったことと思いますが
四季の移り変わりを直接に感じ、
道みちの様子を眺めながら、そして知己との交流
を深めながらゆっくりと進む当時の旅は、
とても楽しそうです。

この旅日記は各大名から書院飾りとして求められた
りしたようで、二代目大善宗慶、権十郎蓬雪、
三男十左衛門正貴などが、父である遠州公の旅日記を
書写しています。

来週はその一部を紹介します。