霎時施

2013-10-28

皆様ご機嫌よろしゅうございます。

本日から、暦が変わります。

 

《七十二候:霎時施(こさめときどきふる)》

長い小雨がしとしとと降り始める季節となります。

秋の雨は冷たく、物悲しく、空もどこか灰色がかった雲でうっすらと覆われ、これから始まる冬に向けて、なだらかに下降しているような気分になります。

秋雨は、梅雨とは異なり、始まりと終わりが曖昧で、また台風と相まって大雨となる事もあり、表情が変わりやすく、寒暖の差にも注意が必要です。

ただこの時期の雨は、アジア周辺まで含めた広範囲で起こる梅雨とは異なり、日本特有のもので、もののあはれを表す季語として様々な歌や詩などで大切に扱われてきました。

先代紅心宗匠の即興歌、写生を集めた『紅心集』にも、秋の雨を詠んだ歌が収録されています。

今から30年ほど前、昭和52年に行われた富山支部全国大会での即興歌を少しだけご紹介致します。

夜来秋雨過天遠晴

心清而喫茶見立山

やらいしゅううすぎて てんとおくはれ

こころきよくして ちゃをきっし

たてやまをみる

 

秋も晴れ 心もはれて秋晴れの

空すみわたり 立山の見ゆ

 

雨ぐもの 晴間に見する剣獄(つるぎだけ)

気高く聳(そび)ゆその山かげは

 

弥陀の原 秋たけなわに染め分けて

千種の色の いよようるわし

 

では明日もまた宜しくお願い致します。