初風炉(しょぶろ)

2014-5-1

5月1日  初風炉(しょぶろ)

ご機嫌よろしゅうございます。

茶道ではいよいよ季節が夏へかわり 茶室の設えも、爽やかな季節に向けて 準備します。

寒い冬には、お客様に近い炉(ろ)を使って暖をとり 大きな釜で湯を沸かしました。 5月に入り暖かい季節になると、なるべく火の気をお客様から 遠ざけるため冬の間使用した炉に蓋をして 風炉を壁付きの方へ置きます。

この風炉の中にも小さな宇宙が広がります。  初夏・盛夏・晩秋にそれぞれ真・行・草と呼ばれる灰型に 形を変えて5月から10月に渡る季節の移り変わりを表現します。

「父は家元」の映画の中で 安藤執事長が灰型を作るシーンがありました。  丹精こめて手入れした灰は決して押さえずに、 その一粒一粒を  やはり自分で作った灰箒で丁寧になでて仕上げていきます。  灰が自分の思い通りに動かせるようになるまでには 長い年月を要します。

遠州流の灰は湿し灰(しめしばい)とよばれるもので 使うたびに湿らせて振るいにかけ、湿り具合を調整して保管しています。  ご宗家の灰は、遠州公の時代から繰り返し使われ、  手入れされてきた歴史ある灰で 振るう者にも、一粒とて無駄にせぬようにと 振るい方と共に教えられてきました。  直門のお稽古ではその遠州公以来の灰でお稽古しており  なんとも身が引き締まります。

遠州公の時代には26通りの型があったそうです。