夏は夜
2014-7-14 UP
7月14日 夏は夜
ご機嫌よろしゅうございます。
今日は枕草子の一節をご紹介します。
夏は夜
月の頃はさらなり
闇もなほ、蛍のおほく飛びちがひたる
また、ただ一つ二つなど、ほのかにうち光りて行くもをかし
雨など降るもをかし
月明かりにほのかに光る蛍
そして、突然の夕立
どれも夏の夜にふさわしい、美しい情景です。
「をかし」は趣がある、風情があるといった意味。
日常の風景の中に風情を見つけ、それを巧みな表現力
で表した「枕草子」は「をかし」の文学とも言われます。
特にこの「春は曙…」から始まる四季の一節は
原文で読んでも、確かにその美しさに共感できる
日本人の美しいものに対する感性は、現代に通づるものだと
実感できます。
これが千年以上前に書かれたものであるから驚きです。