11月18日(金)能と茶の湯

2016-11-18

11月18日(金)能と茶の湯
「六浦(むつら)」

ご機嫌よろしゅうございます。

鮮やかに色変わりだす木々の葉、
風に吹かれて散ちる姿は、絵のような
美しさです。

さて、紅葉を題材にした能には「六浦」があります。

六浦の称名寺(神奈川県金沢)を訪れた都の僧が、
あたりの木々が紅葉する中で一本だけ紅葉していない
楓があることに気付きます。
そこへ現れた里の女に僧が尋ねると、
昔、冷泉為相卿が他の木に先駆けて紅葉する楓
を見て、

いかにして此一本にしぐれけん
山に先立つ庭のもみぢ葉

と詠んだところ、その楓はそれを名誉と感じ
この上は身を退くのが正しい道であるとして、
以降は紅葉することをやめたと語ります。
そして自分こそ、その楓の精であると明かして
消え失せます。
そして夜、ふたたび現れて四季ごとの草木の
移ろいを語り、月の下、舞を舞い
去っていくのでした。