2月19日(金)能と茶の湯

2016-2-19

2月19日(金)能と茶の湯
「芦屋(あしや)高砂釜」

ご機嫌よろしゅうございます。
今週は「高砂」にちなんだ釜を
ご紹介します。

現在五島美術館に収められている
芦屋の高砂釜は鴻池家伝来で、
同家にはもう一つ高砂地紋釜があり、
江戸時代中期には二つ揃えであった
といわれています。
一面に尉と姥を、
他面には竹林に鶴を配しています。
鐶付は亀です。そして、

我見ても久しくなりぬ住吉の
岸の姫松幾世経ぬらむ

この歌が尉と姥、竹林の模様の間に
鋳出されています。

「私が見てからも久しいこの住吉の姫松は
一体どれだけの御代を経たのであろう。」

この歌は高砂から住吉に移り、住吉明神が
現れて謡ます。
また「伊勢物語」や「古今集」にもこの歌が
みられます。

遠州公の愛した茶入

2014-10-11

10月11日遠州公の愛した茶入
「吹上文琳(ふきあげぶんりん)」

ご機嫌よろしゅうございます。
本日は遠州蔵帳所載の茶入「吹上文琳」を
ご紹介します。

遠州公がこの茶入の美しい景色にちなんで

秋風の吹上に立てる白菊は
花かあらぬか波のよするか     古今集

の和歌から命銘したとされています。
蓋箱書付や、仕覆箱書付、外箱はともに
松平不昧公が書付しています。

これは遠州公所持の後、姫路酒井宗雅公に伝わり、
寛政元年(1789)四月二十八日、参勤交代の途中に
駿河蒲原という場所で休んでいたおり、
不昧公と出会い、この茶入を贈与したいきさつが
あります。「雲州蔵帳」にも所載されており、
現在は五島美術館に収蔵されています。