12月7日 (月)針供養

2015-12-7 UP

12月7日 (月)針供養

ご機嫌よろしゅうございます。

明日12月8日はお釈迦様が悟りを開いた日
で「臘八」と呼ばれます。
これについては昨年ご紹介しました。
また12月8日は針供養の日でもあります。

この針供養の日は
関西と関東では日にちが異なり
関東では2月8日
関西では12月8日に行われるのが
一般的なようです。

この針供養では
折れたりして使えなくなった古い縫い針を
こんにゃくや豆腐などに刺して供養する行事です。
いつも固いものばかり刺している針を
労わる気持ちから、柔らかい蒟蒻や豆腐に刺して
供養するのだそうです。

豊臣秀吉も、織田信長に仕える前の若き頃
縫い針を売る行商をして
旅を続けたと言われています。

12月 4日(金)遠州公所縁の地を巡って

2015-12-4 UP

12月 4日(金)遠州公所縁の地を巡って
「孤篷庵」

ご機嫌よろしゅうございます。

寛永二十年(1643)遠州公六十五歳
の時、手狭になったため、孤篷庵を龍光院から
現在の地へ移しています。

孤篷庵は作事奉行として数々の建築や庭に携わった
遠州公が、自らの好みで設計したものです。
孤篷庵内の茶室「忘筌」は客間として使われ、
遠州公は茶頭に点法をまかして、お客様と
歓談を楽しんだことでしょう。

遠州公が亡くなるのが、
この孤篷庵ができてから二年後。
短い時間でしたが、この自分の好みを
最大限に反映させた茶室で
茶の湯を楽しみました。

残念なことに孤篷庵の建物は、遠州公が亡くなって
から約百五十年後の寛政五年(1793)に焼失。
その後、遠州公を崇敬する松平不昧の指導と援助に
よって、寛政九年~十二年頃に再建されました。

12月 2日(水)遠州流茶道の点法

2015-12-2 UP

12月 2日(水)遠州流茶道の点法
「茶事・寄付と席入」

ご機嫌よろしゅうございます。

お茶事当日。
入り口に打ち水され、門があいていたら
準備ができている合図です。お客はそのまま
寄付(よりつき)とよばれる場所に入ります。
寄付で身支度を済ませ、香煎を頂いた後に外腰掛に出て迎付(むかえつけ)に備えます。
ここからは亭主とお客、言葉を交わさず
客は黙礼で応じ、亭主が去ったらお客も移動をはじめます。
露地を進み、蹲(つくばい)で手と口、を清めます。
この露地を歩く間にも
庭の景色に目を向けつつ心を落ち着け、清めながら
茶室へ向かいます。

その後お客が席入りし、躙り口の鍵が閉められる
音が聞こえると、亭主は皆様茶室に入ったことを
察し、ご挨拶にでます。

さて、お客様のうちでちょっと遅刻されると
連絡がはいった時、
宗家では寄付でお香を焚いて
しばしお香を聞きながらお待ちいただくことがあります。
お香を寄付で聞いた場合は香炉の香が
飛ばないように露地を歩いて床の間に飾り、
後で亭主にそのお香のお礼を申し上げます。