利休命日

2014-2-28 UP

2月28日  利休命日

天正十九年(1591年)の今日2月28日
茶の湯の大成者
千利休が切腹し、この世を去りました。

秀吉の怒りを買い
切腹となった原因には諸説あります。

・わび・さびを重んじる利休に対して、
派手好みの秀吉と対立するようになった
・茶道具を高額に売り、利を上げていた
・秀吉が利休の娘を側室にと望んだことを断ったため
・大徳寺の山門に利休の木像を掲げた
等々

真相は今もなお大きな謎ですが
秀吉が、茶の湯を利用して
柔軟に諸大名を支配下とし、治安の統制を
はかるため登用した利休が
商人でありながら
大名以上に力を持つ存在となり
身分制度を確立していく段階において
不都合なものになっていったことも
大きな要因と考えられます。

椿餅

2014-2-27 UP

2月27日  椿餅

椿餅

ご機嫌よろしゅうございます。

そろそろ和菓子屋さんで
「椿餅(つばきもち」が並ぶ頃になりました。
今日はその椿餅についてご紹介します。

「椿餅」は日本最古の餅菓子の一つで
「源氏物語」の若菜の巻上や
「宇津保物語」、「藻塩草」などにも
「つばいもちひ」の名が見られます。

椿餅といえば、椿の葉の間に
俵形の道明寺生地をはさんだもので、
道明寺は関東ではほとんど好まれていませんが
中に餡が包まれています。

2月頃の季節菓子としてよく目にしますが
昔は甘い小豆餡などはまだなく、
甘味は生地に甘葛(あまづら…つたの汁を煮詰めたもの)
を練って団子状にし、椿の葉で包んだもので
現在とは味もだいぶ異なった
ものだったのでしょう。

【告知】

映画 父は家元

金沢:シネモンド

上映時間

(1)10:15~(2)15:30~(3/8~15)

(2)10:15~(2)17:35~(3/15~20)

(1)18:00~(3/21)

 

 

 

映画 父は家元 公式ホームページ

東風

2014-2-26 UP

2月 26日  東風

一昨日ご紹介しました
道真公の歌に
「東風」とありました。
これは「とうふう」ではなく「こち」と読みます。

また「はる」とも読むそうで、
「東風」は、東から吹いてくる春の風という
意味になります。

五行説でいうところの春の方位が「東」であり
もともと「東」という字は
木立の間から日の登る姿を示したものだそうです。

実際の気象とは合致していないようですが
日本上空に居座っていた西高東低の気圧配置も
ようやく移動を始め、
東から春を呼ぶ風が吹いてきた…

日本らしい春の感じ方です。
いわゆる旧暦のことで
今年の旧2月25日は3月25日です。
【告知】

映画 父は家元 公式ホームページ

天神茶会

2014-2-25 UP

2月25日  天神茶会

ご機嫌よろしゅうございます。

昨日ご紹介しました菅原道真公は
学問の神様として大変有名です。

2月25日は道真公の祥月命日で
遠州公が道真公を大変有名崇敬していたことから
遠州茶道宗家では例年
この日に御自影天神供養茶会が開かれます。

床の間に菅公自筆と伝わる
御自影天神像が掛けられ、
法要の後、お茶をいただきます。

この天神像は、
小堀家に代々伝わる遠州蔵帳所載の掛け物です。
鎌倉時代に描かれており、
遠州公の依頼により江月宗玩禅師が
像の上に賛を追筆しています。

この天神様
法要が終わるとお顔の頬が
ぽ~っと赤らむと言われています。
【告知】

映画 父は家元 公式ホームページ

東風ふかば

2014-2-24 UP

2月24日 東風吹かば

ご機嫌よろしゅうございます。  成趣庵の梅も見事な花を咲かせてています。  庭に立ち、今を盛りに咲き誇る梅を眺めていると 自然と気持ちもほころびます。

さて皆さんは飛梅伝説をご存知でしょうか?

901年(昌泰4)  時の右大臣であった菅原道真は、  藤原氏の陰謀により無実の罪に問われ、  大宰権帥に左遷させられてしまします。 そして都を離れる日が来ます。

幼い頃より親しんできた自宅の梅の木に、

東風(こち)吹かば匂ひおこせよ梅の花                  あるじなしとて春なわすれそ

と詠み、都を後にします。

すると主を想った梅が、一夜のうちに大宰府の道真の元へ 飛んで来たといわれています。

明日は天神茶会です。

【告知】

映画 父は家元 公式ホームページ

官兵衛

2014-2-23 UP

2月23日  官兵衛  茶の湯政道

ご機嫌よろしゅうございます。
本日大河ドラマ「軍師官兵衛」です。

桶狭間の戦いで今川義元を破った織田信長は美濃を滅ぼし、
永禄十一年(1568年)足利義昭を奉じて上洛しました。
三好三人衆を追い払って義昭を15代将軍の座に付け
政治の実権を握った信長は、名物茶道具の召し上げ
「名物狩り」を行います。

そして茶道具を、武功を立てた武将に分け与え
知行の代わりの褒賞としたのです。
土地には限りがあるので、茶道具に土地と
同様の価値を与えたところが信長の斬新さです。

また茶の湯を許可制にすることに
よって茶の湯を武将のステイタスにしたてあげ、
政治に利用していきます。

信長の武将たちは城一国よりも茶道具を望んだほどで
有名なのは滝川一益です。
彼はのちに、東地方の信長軍総大将となる出世を
しますが、領地より望んでいた小茄子をもらえず、
手紙のなかで「茶の湯の冥加は尽き候」
となげいています。

【告知】

2月15日に御家元がご出演なさった

福岡ラジオ
『めさーじゅブランチ 』の
放送内容が以下のURLでお聞きになれます。
http://contents.nasse.com/fuku_special/brunch/files/20140215/weekend03.php

映画 父は家元 公式ホームページ

光琳茶会

2014-2-22 UP

2月22日 光琳茶会

ご機嫌よろしゅうございます。

本日と明日、二日間に渡り
熱海MOA美術館で光琳茶会が開かれます。

この美術館には光琳屋敷と呼ばれる建物があります。

これは重要文化財である小西家文書(文化庁蔵)
の中に含まれる、光琳筆の図面や大工仕様帖等
の資料を基にして
MOA美術館内に復元された建物です。

ここで光琳が晩年「紅白梅図屏風」
を描いたといわれています。

この「紅白梅図屏風」は国宝に指定されており
毎年2月の期間のみ、
ここMOA美術館で観ることができます。

【告知】

福岡中洲大洋

大好評につき

映画 父は家元の上映が3月7日まで

延長が決まりました。

 

映画 父は家元 公式ホームページ

雪間草

2014-2-21 UP

2月21日  「雪間草」

ご機嫌よろしゅうございます。
今日は昨日ご紹介した
「雪間の草」の和歌に因んで銘をつけられた
茶碗をご紹介いたします。

「丹波(たんば) 銘・雪間草」

こちらは
日経新聞・文化面の≪心に残る名碗十選≫
でご先代が紹介されています。

花をのみ待つらん人に
山里の雪間の草の春を見せばや

桜を待ち焦がれる人に、雪の間から芽生えた
草の息吹を感じてもらいたい

これを利休がわび茶の心としたということをふまえ
松平不昧がこの銘をつけました。
松平不昧は出雲松江藩の第7代藩主で、
茶の湯を愛好し、遠州に私淑した大名として知られた大名です。

遠州公は各地の国焼きを指導しており、
丹波もそのうちの一つです。
六古窯にも数えられ、古い窯の一つですが
茶碗はほとんど焼かれていないようです。

丹波では
「生野(いくの)」という茶入が有名です。

【告知】

本日をもちましてテアトル新宿での映画 父は家元の上映が終了いたします。
上映時間
(1)10:00(2)17:25

映画 父は家元 公式ホームページ

花をのみ

2014-2-20 UP

2月20日  花をのみ

立春を過ぎ、暦の上では春…とはいっても
まだまだ厳しい寒さは続く日々
花の咲きこぼれる
麗らかな春を待ちわびてしまいます。
しかし
こんな春の感じ方も素敵ですね。

花をのみ待つらん人に山里の
雪間(ゆきま)の草の春を見せばや

藤原  家隆

花の咲くのばかり待っている人に、
山里の残雪の間に萌え出る、
若草の春を見せてあげたい。

利休が茶の心を表すのに
用いられた歌でもあります。

厳しい寒さの続く中
雪の間から、若く青い芽が顔を見せている…
静かな中にも内に秘める生命力を感じられる歌です。

【告知】

明日をもちましてテアトル新宿での映画 父は家元の上映が終了いたします。

上映時間

(1)10:00(2)17:25
映画 父は家元 公式ホームページ

雨水

2014-2-19 UP

2月19日 雨水

ご機嫌よろしゅうございます。

今日は2月19日
24節気の「雨水」にあたります。
立春から数えて15日目頃。
またこの日から啓蟄までの期間をさすこともあります。

空から降るものが雪から雨に変わり、
氷溶け始める頃という意味です。
また草木が芽生え
鶯の声もそろそろ聞かれる頃

農耕の準備を始める目安にもされてきました。
春一番が吹くのもこの頃とされています。

またこの日にお雛様を飾ると
よい伴侶に恵まれるとする言い伝えがあります。

暖かい春まで
あと少しです。

【告知】

雑誌「ひととき」4月号
3月20日(木)発売  定価390円(税別)
※家元のインタビュー記事が掲載されます。

映画 父は家元 公式ホームページ