遠州公ゆかりの茶陶「高取焼」④

2018-8-2

話が全く違う方向に行ってしまいましたが、
遠州高取の特徴についてかいつまんで
お話をさせて頂きます。
まずは高取と言えば茶入ですが、
この地小石原鼓窯はお茶入窯とも
呼ばれるほど多くの作品が作られました。
高取初期の茶入はろくろから切り離す時の
指跡を残しており、糸切も唐物切であった
ものが、遠州公の指導以後は指跡は
きれいに削られ和物切となります。
寸法も古瀬戸に比べると小ぶりとし、
三寸を超えることがないようになります。
口と糸切寸法を同寸法とすることで
バランスがよくなります。
織部時代の好みは下張(竹形)のような
どっしりとした形を数多く作っておりましたが、
上部の肩の張った造形に好みが変化していきました。
また耳などつけることによって、
雅さや愛らしさの表現をし平和な時代の
象徴ともいえるものを好みとされたのでありましょう。
これは遠州髙取という言ってみればブランド化であり、
徳川時代を象徴するような器づくりを
指導されたのだと思われます。
師匠である織部の美意識とは正反対のシンメトリーを
美しいとしたところは当時の茶の湯道具としては
とても新しい感性であったことでしょう。
何より茶の湯の道具つくりで大切なところは
潔さといえるのではないでしょうか。
見た目だけなら3年も励めば似たようなものは出来ます。
しかしその一太刀にかける剣士のような其の心が
なければ似て非なるものとなってしまいます。
日々精進するしかありません。