藤波(ふじなみ)

2014-4-26

4月  26日  遠州公の愛した茶入「藤波(ふじなみ)」

ご機嫌よろしゅうございます。
本日は遠州蔵帳所載の茶入「藤浪」
をご紹介します。

この茶入の釉薬のかかった景色が
藤の花の垂れ下がるようすに見られることから

新古今集 春歌の

かくてこそ みまくほしけれ 万代(よろずよ)を
かけて忍べる 藤波の花

の歌から命銘したといわれています。
箱の裏には遠州公がこの歌をしたためた小色紙が
貼り付けられています。

挽家(ひきや)とよばれる茶入の入れ物に施された意匠は、
紫檀(したん)に藤の花が咲く模様を全面に彫り、
沈金を施していて大変珍しいものです。

藤の花は二季草(ふたきぐさ)の名もあるように
春から夏へ、ふたつの季節にまたがって咲き
和歌でも古今集等、春・夏の部ともにその名が見られる花です。