8月19日(金) 能と茶の湯

2016-8-19

8月19日(金) 能と茶の湯
「俊寛」

ご機嫌よろしゅうございます。

今日は、先週ご紹介しました能「俊寛」から
銘のついた茶碗をご紹介します。
黒楽「俊寛」は楽焼の初代、長次郎作の名碗です。
利休が薩摩在住の門人の所望により
長次郎の茶碗を三碗送ったところ、
この茶碗を除く二碗が送り返され、
一つ残されたことからこの銘が付けられたということで す。

箱裏にはこの伝えを踏まえた仙叟宗室の狂歌が、
また、この碗の箱蓋表のほぼ中央に利休筆
と伝えられる「俊寛」と書かれた紙が張られています。
遠州流では楽茶碗を使用しませんが、この俊寛は、先代
紅心宗匠も、当代宗実家元も長次郎作品の中で
一番好きな茶碗であるとおっしゃっています。
現在重要文化財に指定され、三井記念美術館が
所蔵しています。
ちなみに俊寛は願いむなしく三十七歳の若さで
島で亡くなります。現在でもお盆には俊寛を
弔う「俊寛の送り火」が焚かれています。