8月12日(金) 能と茶の湯

2016-8-12

8月12日(金) 能と茶の湯
「俊寛(しゅんかん)」

ご機嫌よろしゅうございます。

明日から旧歴のお盆の入りにあたります。
お盆の送り火で有名な大文字山の麓に鹿ケ谷があります。
この地にあった僧俊寛 の山荘で、後白河法皇の近臣により
平氏討伐の謀議が行われました。
今日はこの事件をえがいた「平家物語」の「足摺」の段
を題材にした能「俊寛」をご紹介します。

時は平家全盛の平安末期
平家打倒の陰謀を企てた罪科により、
俊寛は藤原成経、平康頼とともに、薩摩潟
(鹿児島県南方海上)の鬼界島に流されていました。
都では、平清盛の娘で高倉天皇の中宮となった
徳子の安産祈願のため大赦が行われ、鬼界が島の流人も
一部赦されることとなりました。
成経と康頼は、島内を熊野三社に見立てて祈りを
捧げて巡っていました。ある日、島巡りから戻るふたりを
出迎えた俊寛は、谷川の水を菊の酒と見立てて酌み交わします。
ちょうどそこに都の遣いが到着、恩赦の記された
書状を渡します。しかし成経が読み上げるとそこには、
俊寛の名前だけがなかったのです。

驚き嘆く俊寛
舟にすがりついて自分も乗せてほしいと
頼む俊寛を独り残し、舟は都へと戻っていくのでした。