金谷

2020-1-31 UP

志戸呂

金谷の里に着き、しばし休みを取った遠州公。
金谷には遠州好の茶陶「志戸呂窯」があります。
一時は衰退していた窯を、慶長年間(1596~1615)に徳川家康が瀬戸の陶工加藤九郎右衛門景延を招いて再興。
通説では志戸呂で遠州の好みの茶器を製したのは寛永年間(1624~1644)といわれますので、この旅日記が記された元和七年(1621)には、まだ遠州公と志戸呂とのつながりは始まっていなかったと考えられます。
後世、遠州七窯として名を知られることとなる金谷の地に、遠州公がいつ関わりを持つようになったのか、興味深いです。

大井川

2020-1-24 UP

「箱根八里は馬でも越すが 越すに越されぬ大井川」
と言われた通り、静岡の大井川は、流れも早いため船も渡せず、
また徳川幕府の軍事上の必要から橋が架けられなかったため、
川越人足の肩にまたがるか、蓮台とよばれる乗り物に乗って
数人の人足が担いで川を渡りました。
明治時代に入って架橋が許され、各所に橋が架けられました。
島田市にある蓬莱橋(ほうらいばし)は、明治12年に大井川に
架けられた木造の橋で、その長さは897.4。
「厄なし(8974)の橋」や「長生き(長い木)の橋」とも呼ばれています。
「木造歩道橋として世界一の長さ」とギネスに認定され、
いまだこの記録は破られていません。
映画やテレビドラマなどの撮影も行われるなど、観光スポットになっています。
蓬莱橋

撮影:山本幸夫