4月4日 清明(せいめい)
ご機嫌よろしゅうございます。
今日は二十四節気の「清明」です。
「暦便覧」には
「万物発して清浄明潔なれば、
此芽は何の草としれるなり」
と記されています。
花々は咲きほこり、万物が若返り、
清らかで明るく美しい季節です。
中国における清明節は祖先のお墓参りをし、
日本におけるお盆に当たる年中行事です。
また清明節前に摘んだ茶葉を「明前茶」、
清明から穀雨までの茶葉を「雨前茶」、
穀雨以後の茶葉を「雨後茶」といいます。
中国で清明節に近い時期に摘む茶葉は、特に香りと甘みがあり、
高級茶葉の扱いをされるそうです。
4月3日 映画「父は家元」
ご機嫌よろしゅうございます。
好評につき遠州流茶道 ドキュメンタリー映画
父は家元が
池袋、新所沢にて凱旋上映が決定されました。
4月19日にはシネリーブル池袋
(http://www.ttcg.jp/cinelibre_ikebukuro/)
にてお家元とナレーションを務めた次女の
優子さんお二人が舞台挨拶をされる
予定です。
先日の公開討論会において、
林屋晴三先生映画の感想を
このようにおっしゃっていらっしゃいました。
作りこまれたところがなく、全てが自然で
映画の内容が小堀家そのもの。
お茶の家はこうあるべきと
志ある人は感じたのではないかと思います。
前回の上映でご覧になれなかった方
一度ご覧になり、お知り合いにお勧めしたい方
是非映画館に足をお運びください。
詳細はホームページをご確認ください。
3月26日 花ぐもり
ご機嫌よろしゅうございます。
今日は「花ぐもり」について
春は「かすみ」の多い月です。
遠州公も「書き捨ての文」に
「春は霞…」と書かれています。
霞がかかってくもったようになる様子を
「花ぐもり」と言ったりします。
三月から四月にかけて花の咲く頃は
冬・夏の季節風の変わり目で、曇りがちの日が多くなります。
空が薄く曇り、花々が霞んだ様子を
日本人はむしろ美しいと感じることが多いようです。
桜の名所である
奈良の吉野山の景色は
「照らず降らずの花曇り」
と称されます。
3月25日 菅原道真公
ご機嫌よろしゅうございます。
本日は旧暦のでいう2月25日
菅原道真公のご命日です。
先月の2月25日に道真公を偲ぶ天神茶会が行われました。
道真公といえば梅が思い浮かび、
茶会の趣向としては大変ピッタリなのですが、
旧暦のご命日である今頃には
既に梅は見頃を終えるころです。
現在でも旧暦のご命日にご供養が行われているところも多く
この時期を盛りに咲く菜の花をお供えものに
載せていました。
そのため道真公のご供養は
「菜の花の御供(ごく)」と呼ばれています。
また江岑宗左「千利休由緒書」承応二年(1653年)によれば
利休が堺に追放された時、出発に際し
利休めはとかく果報のものぞかし 菅丞相になるとおもへば
という狂歌一首を書いたことが記されています。
菅宰相とは道真公のことを指します。
利休が最後に生けた花も菜の花なのだそうです。
3月15日 遠州公の愛した茶入「在中庵」
ご機嫌よろしゅうございます。
本日は遠州蔵帳記載の茶入
「在中庵(ざいちゅうあん)」を
ご紹介します。
この茶入はもともと堺の数寄者
道休という人が所持していたもので
遠州公が、道休の住んでいた寺の在中庵から
命銘しました。
遠州公秘蔵の茶入として蔵帳茶入の第一に挙げられていて
およそ55回の茶会で使用しています。
この茶入のためだけに使用する棚
「在中庵棚」まで作るほどの愛蔵ぶりです。
現在では大阪の藤田美術館に収蔵されています。
【告知】
映画 『父は家元』 舞台挨拶のお知らせ
本日3/15(土)17:35より上映の回にて、
小堀宗実御家元の舞台挨拶が決定しました。
当日10:00よりシネモンド窓口にて整理券を配布致します。
舞台挨拶の回は、整理券の順番にご入場いただきます。
整理券のお渡しは、お一人につき2枚までとさせていただきます。
3月13日
「三角抹茶」
ご機嫌よろしゅうございます。
現在映画「父は家元」上映館で小山園より
限定販売している小堀優子さんプロデュース三角抹茶についてご紹介します。
映画をご覧になった方で
既に劇場で購入されていらっしゃるかもしれません。
この「三角抹茶」は一服分の抹茶を三角の
パッケージに詰めていて、
ころんとして大変可愛らしく、それでいて実用的です。
実はこの商品は小山園で製品化され
お家元のお好みの抹茶「初の森」が使用されています。
外出先に携帯したり、お抹茶を飲んだことの無い人にも
気軽に楽しんでもらいたい。
そんな思いから、従来あった個包装の抹茶に
更なる創意工夫を加え、モダンで使いやすいこの商品を作られました。
自宅で楽しむ際にも、一缶消費するまでには
風味も次第に損なわれてしまいますが
この三角抹茶では一回分づつ開封するため
香りも味もいつも新鮮な抹茶が楽しめます。
また立体的な三角の形にすることで、お茶が包装内で固まらず
振るいたての抹茶のように点てやすいのです。
今までありそうでなかった一工夫。
古の教えを守りながら
新しい試みに果敢に挑戦していく
遠州流の教えを体現し
新たな風を吹き込んで下さいました。

【告知】
映画父は家元
明日で福岡中洲大洋の上映が終了いたします。
2月27日 椿餅
椿餅
ご機嫌よろしゅうございます。
そろそろ和菓子屋さんで
「椿餅(つばきもち」が並ぶ頃になりました。
今日はその椿餅についてご紹介します。
「椿餅」は日本最古の餅菓子の一つで
「源氏物語」の若菜の巻上や
「宇津保物語」、「藻塩草」などにも
「つばいもちひ」の名が見られます。
椿餅といえば、椿の葉の間に
俵形の道明寺生地をはさんだもので、
道明寺は関東ではほとんど好まれていませんが
中に餡が包まれています。
2月頃の季節菓子としてよく目にしますが
昔は甘い小豆餡などはまだなく、
甘味は生地に甘葛(あまづら…つたの汁を煮詰めたもの)
を練って団子状にし、椿の葉で包んだもので
現在とは味もだいぶ異なった
ものだったのでしょう。
【告知】
映画 父は家元
金沢:シネモンド
上映時間
(1)10:15~(2)15:30~(3/8~15)
(2)10:15~(2)17:35~(3/15~20)
(1)18:00~(3/21)
映画 父は家元 公式ホームページ
2月25日 天神茶会
ご機嫌よろしゅうございます。
昨日ご紹介しました菅原道真公は
学問の神様として大変有名です。
2月25日は道真公の祥月命日で
遠州公が道真公を大変有名崇敬していたことから
遠州茶道宗家では例年
この日に御自影天神供養茶会が開かれます。
床の間に菅公自筆と伝わる
御自影天神像が掛けられ、
法要の後、お茶をいただきます。
この天神像は、
小堀家に代々伝わる遠州蔵帳所載の掛け物です。
鎌倉時代に描かれており、
遠州公の依頼により江月宗玩禅師が
像の上に賛を追筆しています。
この天神様
法要が終わるとお顔の頬が
ぽ~っと赤らむと言われています。
【告知】
映画 父は家元 公式ホームページ
2月24日 東風吹かば
ご機嫌よろしゅうございます。 成趣庵の梅も見事な花を咲かせてています。 庭に立ち、今を盛りに咲き誇る梅を眺めていると 自然と気持ちもほころびます。
さて皆さんは飛梅伝説をご存知でしょうか?
901年(昌泰4) 時の右大臣であった菅原道真は、 藤原氏の陰謀により無実の罪に問われ、 大宰権帥に左遷させられてしまします。 そして都を離れる日が来ます。
幼い頃より親しんできた自宅の梅の木に、
東風(こち)吹かば匂ひおこせよ梅の花 あるじなしとて春なわすれそ
と詠み、都を後にします。
すると主を想った梅が、一夜のうちに大宰府の道真の元へ 飛んで来たといわれています。
明日は天神茶会です。
【告知】
映画 父は家元 公式ホームページ
2月17日 うど
ご機嫌よろしゅうございます。
今日は旬の食材「うど」を
ご紹介します。
水分量が多く、食物繊維、アスパラギン酸な
ど多く含み栄養価も高い食材です。
意外に思われるかもしれませんが
ウドの出荷日本一が東京です。
自生のものでは若葉、つぼみ、
芽および茎の部分を食用としますが、
栽培されているものは日の当たらない地下で
モヤシのように茎を白く伸ばして出荷します。
東京での生産は江戸時代
江戸時代末期に武蔵野市で始まりました。
人よりも早く初物を食べることが
「粋」とする江戸っ子気質が
春先に独特な香りと歯ごたえの「うど」を
我先に買い求めたようです。
アクが強く、下ごしらえにひと手間かかりますが
ぬたの和えものなどはとても美味しい…そうです。
是非挑戦してみたい食材です。
【告知】
雑誌「財界」3月11日号
2月25日(火)発売 定価610円(税込)
※宗実家元のインタビュー記事が掲載されます。
映画 父は家元 公式ホームページ