点初め 饅頭

2014-1-12 UP

1月12日 点初めのお菓子

ご機嫌よろしゅうございます。
本日点初め3日目。

点初めでは 寄付(よりつき)といわれる場所で
まず紅白のお饅頭と 結び干瓢をお出ししています。
お饅頭はお家元お出入りの菓子輔、源太萬永堂製(新大久保)です。

この饅頭は紅白二ついただきます。
ご先代が考案してお正月のきまりとなったもので紅白満寿と漢字をあて、口取りとして結び干瓢を添えています。

毎年、その年の干支の焼印を押した
へぎ木地銘々皿に出してお出ししています。
これは杉の木地をを縦に割いたもので、水を打つことで清々しい香りと美しさが際立ちます。

さて話は戻って、この点初めのお饅頭
お客様が召し上がる頃合いを見計らって蒸し器から出すのですが、
蒸しすぎても中の餡が熱すぎて火傷をしてしまいますし、早すぎても、冷たくて美味しくありません。

毎年、お饅頭を蒸す達人が絶妙なタイミングで蒸しあげて
皆様にお出ししています。
冷たい風に当たって冷え切った体に優しくほっこり温かい甘みが
口いっぱいに広がります。

 

 

【告知】

○サッポロビールのCMに御家元が登場

6月までの半年間、コマーシャルが流れます。

サッポロビール提供番組「OTOAJITO」
毎週土曜日 18時~18時54分 O.A
クリス・ペプラー氏がナビゲートする音楽番組。
http://www.j-wave.co.jp/original/otoajito/

○「父は家元」のコマーシャルが放映

・BSフジ:科学ドキュメンタリー番組「ガリレオX」(毎週日曜日11:30~12:00放映)
の番組内コマーシャルで、「父は家元」のコマーシャルが放映されております。

 

○遠州流茶道ドキュメンタリー映画「父は家元」
公式ホームページ
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鏡開き

2014-1-11 UP

 

1月11日 鏡開き

ご機嫌よろしゅうございます。
今日は1月11日 鏡開きです。

神仏に供えた鏡餅を下げ、それをいただくことで
ご利益を授かり、無病息災を祈願します。

もともと武家から始まった行事のため、
切腹を連想させるため、包丁などの刃物で切ることはせず
手または槌(つち)で割るようになりました。
また、「割る」ではなく
末広がりを意味する「開く」と表現します。

古くは1月20日に行われていましたが、
三代将軍徳川家光が4月20日(慶安4 年)
に亡くなったため、幕府20日を忌日として
11日に改め、諸大名もこれにならった
とされています。
本日点初め2日目

例年、宗家では点初め期間中にこの鏡開きがあたり
鏡餅を開いて作られたおしるこが、点初め各席のお手伝いの方にふるまれます。
このおしるこをいただくのも毎年のひそかな楽しみです。

 

 

【告知】

1月11日(土)15:00~15:54
TBS
「2013ミス・インターナショナル世界大会」
<世界の頂点に立つ美の親善大使が決定!密着!美女たちの華麗なる饗宴>
家元が審査員として登場します。
また、世界のミスが遠州茶道宗家の道場で茶道を体験した様子も放映されます。
是非、ご覧ください。
再放送は、BS TBS 1月12日(日)13:00~13:54です

 

 

遠州流茶道ドキュメンタリー映画「父は家元」

公式ホームページ

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点初め

2014-1-10 UP

 

1月10日 点初め

ご機嫌よろしゅうございます。
いよいよ今日から点初めが始まります。

点初めは新年明けて一番最初の6日間に及ぶ一大行事です。

この点初めでは濃茶席でお家元がお点法を
薄茶席で御令弟の浅井宗兆家元主艦
点心では御母堂様、家元夫人、家元主艦夫人、御子息、御令嬢がそれぞれ担当し、
御家族の皆様総出でお客様をおもてなしして下さいます。

今日はお家元からお言葉を頂きました。

「昨年ご先代の大祥忌(三回忌)を終えて、
今年は新たな第一歩を示す年です。
その第一歩が念頭の映画【父は家元】の公開になります。
そこで点初めは新年のおめでたさに加え、
遠州流茶道らしい大名茶の特徴を表現した取り合わせをしています。」

さて
点初めにお越しになる方
今年は
【大 】
という言葉に注目して
お席をお楽しみください。

【告知】

本日 1月10日発売

産経新聞(全国版) 連載「和食の魅力」最終回に家元のインタビュー記事が掲載されます。

遠州流茶道ドキュメンタリー映画「父は家元」
公式ホームページ
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初卯

2014-1-8 UP

1月8日

本日は初卯(はつう)
この日は初卯詣といい、大阪の住吉大社、東京の亀戸天神社境内の妙義社京都の賀茂神社などに参詣に行きます。
また卯鎚(うづち)、卯杖(うづえ)と呼ばれる
縁起物を買って帰る風習もありました。宗家の点初めの寄付に飾られている卯鎚は、
先日ご紹介した玉箒同様、ご先代が文献を紐解き、宮中行事のしつらいを点初めにとりいれたものです。
この卯鎚は、昔宮中で初の卯の日に飾られていたもので邪気を払うとされる桃の木に日陰の葛(ひかげのかつら)とよばれるシダ植物の仲間を長く垂らしたものです。時代によっても作り方はいろいろあるようですが、
毎年この卯鎚を点初めに飾るため事前に念入りな用意を致します。
葛についた根を一つ一つハサミで切り、土を洗い流して、長さを整えて束ねていきます。
例年4束ほど用意して、点初め期間中毎日交換しています。

当日使用するまで乾燥しないように大きなバケツに水を張り、
その中に沈めて蓋をしておくのですが、
冬の冷たい水と寒い野外での作業はなかなか大変です。

こうして下準備をした葛と藪柑子、桃の木を
いよいよ点初め当日寄付きに掛けます。
普段目にすることのあまりない飾りですので、
初めて点初めにいらした方はとても驚かれます。

【告知】
遠州流茶道ドキュメンタリー映画 父は家元
1月25日よりテアトル新宿にて公開

前売り券をご購入の方で席を指定したい方は、前日までに劇場で席を指定してください。

七草

2014-1-7 UP

1月7日

ご機嫌よろしゅうございます。

今日はこの和歌からご紹介したいと思います。

『君がため春の野にいでて若菜つむ

我が衣手(ころもで)に雪は降りつつ』           古今集

あなたにさしあげるために野辺に出て、若菜を摘んでいると、 まだ春が浅く、私の袖に淡雪がしきりに降りかかってきます。

光孝天皇(830ー887)作、百人一首でもおなじみのお歌です。

初子の日にもご紹介しましたが、  若菜摘みの風習は古くからあり、  春の若菜を食するのは、邪気を払うものとされ、  現在でも七草粥を食べる風習が残っています。

この七草粥の風習は 平安時代、中国の年中行事である「人日」(人を殺さない日)に作られる 「七種菜羹〔ななしゅさいのかん〕(7種類の菜が入った吸い物)」 の影響を受けた「七種粥」が、「若菜摘み」と結びつき、  七草粥になったと考えられます。

この七草粥の風習が庶民に定着していったのは 人日の節句として公式行事となった江戸時代から。

さて1月7日の今日はその七草です。

「セリ・ナズナ・ゴギョウ・ハコベラ・ホトケノザ・スズナ・スズシロ」 ゴギョウはハハコグサ、ハコベラはハコベ、 スズナはカブ、スズシロはダイコンのこと。

これらは今で言う日本のハーブのようなもので  お節料理で疲れた胃を優しくいたわります。

ビタミン補給の意味もあり、理にかなった食事です。

【告知】 遠州流茶道ドキュメンタリー映画 「父は家元」公式ホームページ

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亥の子餅

2013-11-5 UP

皆様ご機嫌よろしゅうございます

本日は遠州茶道宗家で炉開きが行われます。

 

《亥の子餅》

5日はいわゆる旧の「亥の子餅」「炉開き」の日です。

旧暦では10月3日にあたります。

古来の風習は西が中心でありました。

そのため、古来から行われていたこの風習の月日は、江戸開府以前の、関西の気候風土より定められたものであるといえます。

関東以北では、この日以前から既に寒くなっておりますので「亥の子餅」を食べ、この日に炉を開ける習慣は関東にはなく、一部の人々を除いて、一般的ではないと言えます。

ちなみにこの古来からの風習における「炉」とは、茶道における炉ではなく、炬燵や火鉢などのことを指します。

茶壺道中

2013-10-30 UP

皆様ごきげんよろしゅうございます。

本日は茶壺道中についてお話いたします。

 

《季節の行事:茶壺道中》

茶壺道中とは、宇治の抹茶が茶壺に詰められて運ばれるその行程のことです。

徳川幕府が寛永9年(1632)に正式に制定。

毎年選ばれた採茶師2名がそれを監督します。

採茶師は4月から5月初めに、幕府の御物茶壺を携えて江戸を出発し、20日程で宇治に到着します。

宇治茶師頭取上林家の庭にある茶壺蔵に厳重に保管され、不寝番(ねずばん)も付けられました。

その後2日間にわたって茶詰が行われます。

御物茶壺は1壺あたり黄金1枚が与えられたので、黄金詰、または大判詰とも呼ばれました。

到着してから20日程のち、採茶師たちは往路の数倍の茶壺を携えて宇治を出発。

採茶師の一行の人数は約500人にものぼり、厳重な警備のもと、江戸へ運ばれました。

茶壺が通行する道は、街道沿いの村人たちによって掃除が命じられ、田畑の耕作も禁じられました。

「ずいずいずっころばし」のわらべ歌は、繁忙期の農民たちが茶壺道中を風刺した歌ともいわれています。

後に倹約令が出され、茶壺の数も一行の人数も大幅に減らされることとなりますが、10万石の格式のあるものとして、江戸後期まで続いた。

 

炉開き

2013-10-25 UP

皆様ご機嫌よろしゅうございます。

本日はいよいよ近づいてきた炉開きについてお送り致します。

 

《季節の行事:炉開き》

炉開きとは、慣習として旧暦の10月に行われ、半年の炉の使用の無事を祈念して亭主が炭点法を行う儀式です。

遠州流では、床の間には瓶子に御酒を供え、三宝に土器(かわらけ)を置き、塩と洗米、鰹節を載せて用意します。

炉には下火だけ入れ、点法の際に、下火の周りに塩を撒いて清め、山の幸の代表として米、海の幸として鰹節を順次撒いて、かしわ手を打ち、皆で炉開きを祝うのです。

この炉開きの際に、初めてその年の新茶が入った茶壺の封紙が切られ、喫せられることになります。

昔の茶人は「一生に一度口切茶事に招かれれば本望である」とさえ言い、何よりも炉開き・口切をめでたいものとしていました。

10月の名残りの侘びた雰囲気から一転し、華やかなしつらえとなります。

掛物は格調の高い墨蹟、花入れは古銅や青磁などが好まれます。

しかし特にそれは決められたものではなく、道具の取り合わせによって自由に変更しても良いとされています。

ちなみに、炉開きを行う日は、旧暦の10月の亥の日であったり、庭に植えた定めた樹の葉の色が具合によってであったりなど、定まっていません。

しかし、いずれにせよ「無事」と、「祝い」を皆で祈る儀式には変わりはなく、茶道ではたいへん重要な日とされています。