亥の子餅と炉開き

2014-11-5 UP

11月 5日 亥の子餅と炉開き

ご機嫌よろしゅうございます。

昨日は遠州茶道宗家研修道場の「炉開き」について
ご紹介しました。

この「炉開き」で使用される菓子は例年「亥の子餅」が食べられています。

宮中では旧暦十月の初めの亥の日に亥の子餅を贈る
行事がありました。
猪は頭がよく、また多産なこともあり、子孫繁栄を願い
亥の子餅を供えました。

また亥は陰陽五行説で水の性質をもち
火災を逃れるとされるため、
「亥の月の亥の日から火を使い始めると安全」といわれ
この日に炬燵や火鉢など用意をする習慣がありました。

昔は炉開きはいつと定められた日ではなく
季節の状態に応じ行われてきました。

遠州公の師である古田織部は
庭に植えてある柏の葉が黄色になって、ひとひらふたひら
落ち始めた頃炉開きをしたそうです。

亥の子餅(いのこもち)

2014-10-7 UP

10月7日 亥の子餅(いのこもち)

ご機嫌よろしゅうございます。

今日は亥の子餅のお話を。

西日本では刈り入れの終わった収穫祭として
亥の子祭りが行われます。

特に農家では10月の亥の日、
亥の刻(午後9時から11時)
新しく刈った穀物で猪型の餅やぼた餅を作り
田の神様に供え、それを家族で食べるという習わしがありました。

また東日本でも10月10日に「10日夜」と呼ばれる
同じような行事が行われます。
こちらの行事は田の神の帰る人される10日に
案山子(かかし)を持ち帰り、その傘を焼き
焼き餅を作って供えるそうです。
案山子は神様がこの世に現れた姿なのだとか。

お菓子屋さんでもこの頃に亥の子餅を
店先に並べますが、
こちらは新暦の10月より、旧暦の10月に
合わせて売り出すことが多いようです。

亥の子餅

2013-11-5 UP

皆様ご機嫌よろしゅうございます

本日は遠州茶道宗家で炉開きが行われます。

 

《亥の子餅》

5日はいわゆる旧の「亥の子餅」「炉開き」の日です。

旧暦では10月3日にあたります。

古来の風習は西が中心でありました。

そのため、古来から行われていたこの風習の月日は、江戸開府以前の、関西の気候風土より定められたものであるといえます。

関東以北では、この日以前から既に寒くなっておりますので「亥の子餅」を食べ、この日に炉を開ける習慣は関東にはなく、一部の人々を除いて、一般的ではないと言えます。

ちなみにこの古来からの風習における「炉」とは、茶道における炉ではなく、炬燵や火鉢などのことを指します。