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一夜落花雨

4月1日 一夜落花雨(いちやらっかのあめ)

ご機嫌よろしゅうございます。
今日から4月。
入学式や新生活を迎える方も多い月ですね。

四月は卯月ともいい、卯の花つまり空木の花の咲く月という
異名もあります。
たくさんの美しい花々を楽しめる
一年でも最も明るく華やかな時期でしょう。

さて、花を愛でるのは、その姿だけではありません。
花の持つ香りも楽しみの一つです。
お香を聞くときも、少し湿った雨の日の方が香の香りが
よく味わえますように、やはり花の香りも
しっとりとした雨上がりの方が、その甘い香りが際立ちます。
今日はそんな香りにちなんだ禅語を御紹介します。

一夜落花雨(いちやらっかのあめ)

この言葉は

美しい花を落としてしまうほどの雨
しかし、一夜明けると、その雨が地を潤し、
花の香りで満ちていた。
という意味です。

この語は
当時字がうまいと評判だった二代大膳宗慶が
八歳のとき(寛永五年・1628)、宮中に召され
後水尾天皇・東福門院の御前でこの言葉を書きました。

その日雨が降っており
「嘉泰普燈録(かたいふとうろく)」という禅宗史伝書の
第六にある「一夜落花雨満城流水香」の語を選び
一同を感心させたと言います。

遠州流茶道連盟
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