遠州流茶道の点法「台子について」
普段の稽古では行わない特別なものに台子があります。四本の足を持ち、地板と天板でできた棚です。
この台子の歴史についてご紹介します。南浦紹明が入宋し、径山寺の虚堂智愚から法を嗣ぎ、持ち帰った台子と皆具一式が九州の崇福寺に伝えられたといわれています。足利義政の頃に村田珠光が能阿弥らともに台子の寸法や茶式を定めたとされています。のちに台子は秘伝化し、皆伝の証となりました。将軍の指南役であった織部・遠州・石州はいずれも将軍献茶に台子を用いておらず、また遠州公は生涯通して一度も台子を用いた茶会を行わなかったと言われています『小堀遠州茶会記集成』。
現在通常のお稽古で行う点法はこの台子点法を草体化したものといえます。貴人へのお点法として行われ、現在では神仏などへ献茶を行う際などにこの台子を用いて点法をします。お家元は息がお茶にかからないよう「へだて」をし、最も式正な形で献茶を行っています。神社仏閣での献茶式や、遠州忌、許状式でその点法を拝見したことがある方も多いでしょう。遠州流茶道でも通常のお点法とは別に台子特別稽古で、通常のお稽古で習った薄茶から唐物の盆点までを台子で稽古します。何年もお稽古をしていく中で、身についてしまったくせや忘れてしまっていたことなどをこの台子の稽古を行うことで、改めて見直し点法の乱れを直すことができます。