11月 30日 (月)木守り
11月 30日 (月)木守り
ご機嫌よろしゅうございます。
柿や柚子、様々な自然の恵みをいただき、
収穫する際に、来年の豊作を祈り
木に一つだけ採らずに残しておく実があります。
これを「木守り」といいます。
そしてこの「木守」という銘をもつ茶碗があり、
長次郎七種茶碗に数えられています。
長次郎七種茶碗とは
黒楽の「大黒」「東陽坊」「鉢開」
赤楽の「早船」「臨斎」「検校」「木守」
の七碗をいいます。
この「木守」の銘の由来は、
利休が弟子に長次郎の茶碗を分けた際、
この一碗だけは最後まで手放さなかった
あるいは門人に選ばせ、最後に残った一碗である
または茶碗の姿が柿に似ていることから
など諸説あります。
後に高松藩主松平家に献上され、武者小路千家では
家元襲名披露など重要な茶会の際に松平家から
借りて茶会を行っていましたが、関東大震災で
壊れ、後に破片の一部を使い復元されます。
高松ではこの「木守」の茶碗にちなんだ菓子が
作られており、その模様は渦巻きが描かれています。
これは「木守」茶碗の見込みの渦巻きを模したものだ
そうです。