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擁翠亭ようすいてい

2014年は古田織部の400回忌にあたり、あるコレクターの思いがこもった、私設美術館が北区鷹峯に誕生しました。この美術館の建物は、昭和初期に建てられた生糸商人の山荘にある土蔵を改装していて、茶室をイメージした作りとなっています。その敷地内には遠州公所縁の茶室「擁翠亭」があります。

室町将軍足利義満の管領細川満元が築いた岩栖院を家康が南禅寺に移し、刀装の彫金師後藤長乗に与えました。長乗とその子後藤覚乗は、加賀藩主前田利常や、小堀遠州の助力で「擁翠園」を造営します。
ここに作られたのが「擁翠亭」とよばれる小間の茶室でこの茶室は江戸中期に洛西の清蓮院に移築された後、明治に同寺院が廃寺となって、解体されました。その材料は保管されていましたが、長い間忘れられており平成になって図面と供に見いだされて、太閤山荘内に移築されました。この擁翠亭は部屋が七つあり、窓の数も多くて十三あることから別名を「十三窓席」といい、日本一窓の多い茶室と言われています。

遠州流茶道連盟
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