瀬戸丸壷茶入 銘「相坂(おうさか)」中興名物 遠州蔵帳所載

2014-3-22 UP

瀬戸の窯で丸壺はあまりないようで大変珍しいものです。大切なお道具には、本体そのものは小さくても仕服や蓋、盆など様々な付属がつき、、その何倍にもなる大きな包みにくるまれていたりします。この「相坂」もが仕服が四種に牙蓋が七枚、盆なども作られ、その遠州公の愛憎ぶりが伺えます。茶会では12、3回ほど使用しています。

逢坂の嵐の風は寒けれど
行衛しらねば侘びつつぞぬる(古今集 読み人知らず)

の歌による銘でこれほどの茶入にまた合うことはないだろうとの意味がこめられています。