薩摩甫十瓢箪茶入 銘「玉水」

2014-4-12 UP

遠州公は数多くの国焼きを指導をしています。薩摩焼でも遠州公がお好みになられ作らせた十個の茶入を遠州公の号の宗甫と、数の十にちなんで「甫十」と呼んでいます。いずれも茶入の底に「甫十」の彫銘があり瓢箪形の耳付小茶入とされています。この茶入の胴部分二方が耳を示しています。新古今和歌集 春歌である

つくづくと 春のながめの 寂しさは
しのぶにつたふ 軒の玉水

から名付けられました。