遠州好み 「面取(めんとり)」

2014-5-16 UP

遠州公の代表的な好みの一つが「面取(めんとり」です。きっぱりと面を取ったシャープなラインが特徴で今の時代にみてもモダンにうつります

この特徴は特に茶入と茶碗に多いものです。茶入には高取「下面」があります。寛永の始め頃、九州高取の白旗山に窯を築かせそこでできたものです。茶碗で有名なものには三井文庫蔵の遠州書付「面」があります。

もともとこの面取りという意匠は瀬戸の茶入真中古窯(瀬戸の茶入の分類名)にあるもので遠州公の好みとするものとして、中興名物にも選ばれています。他に薩摩焼やオランダで焼かれた茶碗にも下面の意匠を用いています。また茶碗茶入以外にも釜や薄茶器、水指などに面取が見られます。