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10月 14日(金) 能と茶の湯

10月 14日(金) 能と茶の湯
「松風」
ご機嫌よろしゅうございます。

先週は能「松風」をご紹介しました。
この能は、「源氏物語」の「須磨」の巻と
『古今集』在原行平の
わくらばに問ふ人あらば須磨の浦に
藻塩たれつつわぶとこたへよ
の歌を素材として作られています。

「熊野」と呼ばれる春の曲と並んで大変人気のある
曲目で「熊野松風に米の飯」などと言われる程
親しまれています。
この松風に縁の道具に千宗旦茶杓「松風」「村雨」
があります。
うち村雨は焼失し、現在松風のみ藤田美術館に
現存しています。
白寂胡麻竹を使用し、丸くて左下がりの櫂先など
宗旦の特徴が随所に見られる茶杓です。

また、日本では釜の六音といって、
魚目・蚯音・岸波・遠浪・松風・無音
と六段階に分類していました。
「松風」はその内の一つであり
現代では釜音の総称として多く用いられます

遠州流茶道連盟
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