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2月 13日 (金)伊吹大根

2月 13日 (金)伊吹大根

ご機嫌よろしゅうございます。

遠州公の茶会記には、菓子として

きひ餅 ささけ掛テ
くりの粉餅 伊吹大こん
はけ目鉢ニミつくり
(「小堀遠州茶会記集成」年不詳十月八日)

という記載があります。
このうち、息吹大こんとは
小堀村にある伊吹山でとれる大根です。

甘辛く醤油煮にして口取りとして
お菓子につけています。

伊吹山のふもとで古くから栽培されてきた
伝統野菜の伊吹大根。
形がユニークで、葉と首が赤紫色を帯びていて
根は太短く丸みをもっています。
「峠大根」とか、先端がねずみの尾のように細長いことから
「ねずみ大根」とも呼ばれていました。

辛味の強い大根で、そばの薬味としても江戸時代から
評判になっていたそうです。
この故郷の大根を、自身の茶会に用いていたことが
茶会記から読み取れます。

この伊吹大根、しばらく作られておらず
幻の大根となっていましたが、近年郷土野菜として
復活しました。
しかし他との交雑を防ぐ必要があり純粋種の
生産量は多くないのだそうです。

遠州流茶道連盟
遠州流茶道連盟