「遠州流茶道連盟
公式ホームページ
遠州流茶道連盟の公式ホームページでは、全国各地の支部による茶会や月釜などの行事案内、全国に開かれている茶道教室の紹介、さらに流派への理解を深めるための読み物やコラムなど、多彩な活動や情報が包括的に発信されており、遠州流の精神を現代に生きる多くの人々と広く分かち合う場となっています。
遠州茶道宗家は、流祖・小堀遠州以来、小堀家に代々伝わる精神と茶法を正しく継承し、今日に至るまでその伝統を守り続けています。その活動は、門人への正統な教授にとどまらず、茶の湯を総合芸術として捉え、書・和歌・花・美術工芸・香・建築・作庭・料理など、あらゆる分野に精通し、小堀遠州の美意識である「綺麗さび」を現代に具現化することにあります。具体的な取り組みとしては、小堀遠州の精神や美意識を広く社会にも伝えるべく、「綺麗さび」を体現できる茶事や茶会の開催、光悦会や大師会など日本を代表する茶会での掛釜、展覧会の企画、講演活動などを行っています。また各種メディアを通じて、その精神を積極的に発信しています。
平成25年4月、遠州茶道宗家は全国に広がる遠州流茶道のさらなる発展と体系的な継承を図るため、全国52支部を結集する組織「遠州流茶道連盟」を発足させました。遠州流茶道連盟は、遠州流茶道の中核を担う機関として、流祖・小堀遠州の精神と茶法を一つの理念のもとに再統合し、全国に広がる諸系譜の連携と統一を推進することを目的としています。遠州茶道宗家は、そうした広がりの根幹を形成し、小堀遠州の美意識を正統に継承する精神的中核として、日本文化を支える重要な役割を担い続けています。
遠州流茶道は、流祖・小堀遠州の精神と茶法を受け継ぎ、武家の礼法と美意識を兼ね備えた、格式高い茶道の一派として、今日に至るまで連綿と伝えられてきました。その精神は、時代や地域、そして人々の手によって多様に咀嚼され、その広がりは茶道の枠を超えて広がっています。華道においても、「遠州」の名を冠した流派が各地に存在しており、また「遠州」と称される庭園や建築の作例も数多く見られることから、その影響は空間芸術や生活美の領域にまで及んでいることがうかがえます。 それらの多くは、「綺麗さび」と称される美意識──すなわち、『わび・さび』の精神に、美しさ、明るさ、豊かさを調和させた、誰もが美しいと感じる品格のある客観的な美──を備えているという点で、小堀遠州の美学の系譜に連なるものといえます。しかし、小堀遠州と直接の関係を持たないものもあり、「遠州=美の代名詞」として、後世の人々がその名を冠し、権威づけに用いた例も多く見受けられます。
「遠州」の名を冠する分派や呼称は、全国に数多く存在しています。そして、そうした広がりの根幹を成しているのが、「遠州茶道宗家」であり、その存在は今も揺るぎません。宗家は各地に見られる分派を文化の多様性として尊重しつつも、小堀遠州の美意識を正統に継承する精神的中核として、日本文化を支える重要な役割を担い続けています。 分派の中にも、小堀遠州のゆかりの地である滋賀県において活動していた湖風遠州流は、平成8年の小堀遠州三百五十年大遠諱事業をきっかけに遠州流茶道連盟に加盟し、滋賀湖風支部と淡海支部として正統な遠州流を継承するために力を合わせて歩んでいます。また、鳥取においては遠州茶道宗家公認の遠州流華道があり、昭和50年第9回、平成23年第45回の遠州流茶道全国大会では、遠州流華道の生花が会場を華やかに彩り、茶道と華道を融合させた美意識で大会を大いに盛り上げました。茶道と華道は、現在ではそれぞれ独立した道と見なされがちですが、本来、「道」を極めるという視点に立てば、決して異なるものではありません。人としての在り方を学び、歩むための手段として捉えるとき、両者のあいだには深い結びつきがあります。
遠州流茶道連盟の公式ホームページでは、全国各地の支部による茶会や月釜などの行事案内、全国に開かれている茶道教室の紹介、さらに流派への理解を深めるための読み物やコラムなど、多彩な活動や情報が包括的に発信されており、遠州流の精神を現代に生きる多くの人々と広く分かち合う場となっています。
昭和54年4月には、小堀遠州の功績を顕彰し、その精神を広く顕在化することを目的として「小堀遠州顕彰会」を発足させました。小堀遠州顕彰会が担ってきた公益性と社会的意義を継承し、内閣府の認定を受け平成27年には公益財団法人への移行を実現しました。公益財団法人化により、小堀遠州の精神と功績を、社会全体のかけがえのない共有財産として公正に保存し、未来へ確実に継承していくための確固たる基盤が築かれています。同時に、公益性と透明性が制度的に保証され、揺るぎない信頼のもと、持続的かつ意義深い公益活動を展開する体制が整いました。 今後は、日本文化の振興を公共的事業として一層推し進め、次代への継承、地域社会への貢献、さらには国際文化交流の促進に力を注ぎ、広く社会に豊かな文化的価値を届けてまいります。
小堀遠州顕彰会は、茶会の開催を中心に、小堀遠州の事績や知られざる功績に関する調査・研究を行っています。また、小堀遠州が遺した書簡や文書を手がかりに、彼の美意識が反映された名物や好み物だけでなく、関わりのある書跡や絵画、工芸品などを展観・紹介し、講演会や出版物などを通してその魅力を広く伝えています。
これらの活動を通じて、本来の茶道芸術を現代に甦らせ、日本の伝統文化への理解を深め、次の世代へと正しく継承していくことを目指しています。さらに、茶室「成趣庵」やその庭園の保存・公開にも取り組み、多くの方々が茶の湯の精神に触れられる機会を提供しています。
このように、文化の継承と普及を通じて、情操教育の一助となり、日本文化の発展に寄与することが、私たちの活動の目的です。
小堀遠州の偉大な功績をより一層顕彰し、小堀遠州以来連綿と受け継がれてきた精神を広く一般に発信するべく、令和7年3月31日より「小堀遠州顕彰会館(仮称)」の建設に着手しました。
小堀遠州顕彰会は、遠州流茶道の祖である小堀遠州の精神と美意識を現代に伝え、茶道文化の発展に寄与することを目的とした公益財団法人です。ホームページでは、顕彰活動や茶会・講演会の開催情報、会員募集、寄付のご案内などを通して、広く一般に小堀遠州の遺徳を紹介しています。
| 茶会名 | 会場 | 開催月・回数 |
|---|---|---|
| 遠州茶道宗家点初め | 遠州茶道宗家 | 毎年1月 |
| 東京茶道会 招待茶会 | 護国寺茶寮 | 毎年2月 |
| 遠州忌茶筵 | 東京美術倶楽部 | 毎年3月 |
| 遠州忌茶会 | 大徳寺 孤篷庵 | 毎年5月 |
| 御自影天神供養茶会 | 遠州茶道宗家 | 毎年2月 |
| 大師会 | 根津美術館 | 平成12年4月一樹庵掛釜 |
| 光悦会 | 光悦寺 | 平成十九年十一月 騎牛庵掛釜 |
| 東茶会 | 東京美術倶楽部 | 複数回 |
| 明歴会 | 遠州茶道宗家 | 年6回 |
| ロータリークラブ お茶を楽しむ会 |
遠州茶道宗家 | 年4回 |
| 遠州流茶道全国大会 | 全国巡回 | 毎年1回 |
| 展覧会名 | 会場 | 開催日 |
|---|---|---|
| 生誕四百年記念「小堀遠州展」 | 日本橋三越本店 | 昭和53年11月7日~19日 |
| 生誕四百年記念 「遠州の数奇」展 | 根津美術館 | 昭和53年11月3日~26日 |
| 数寄大名 小堀遠州の美学 「綺麗さび」展 | 日本橋三越本店 MOA美術館 秋田県総合生活文化会館 足利市立美術館 新潟伊勢丹 林原美術館 石川県立美術館 |
平成8年2月13日~平成9年2月4日 |
| 小堀遠州三百五十年大遠諱記念「小堀遠州の茶会」 | 根津美術館 | 平成8年5月11日~6月9日 |
| 小堀遠州三百五十年大遠諱記念 中興名物茶入を中心として 「遠州の観た茶入」 |
五島美術館 | 平成8年5月11日~6月9日 |
| 大名茶人・遠州400年 「小堀遠州 美の出会い展」 |
東京・松屋銀座 名古屋・松坂屋美術館 神戸・大丸ミュージアムKOBE |
平成19年12月30日~平成20年3月31日 |
| 「紅心 小堀宗慶展」 創作と審美眼の世界 |
目黒区美術館 | 平成22年6月5日~7月11日 |
| 「小堀遠州と川越藩主」 ―遠州と酒井忠勝の交流を中心に― |
川越市立博物館 | 平成27年10月10日~11月15日 |
| 著者 | タイトル | 出版社 |
|---|---|---|
| 小堀宗慶著 | 「遠州流茶道宝典」 | 東京堂出版 |
| 小堀宗慶著 | 「小堀遠州の書状」 | 東京堂出版 |
| 小堀宗慶著 | 「続 小堀遠州の書状」 | 東京堂出版 |
| 小堀宗慶著 | 「小堀遠州茶会記集成」 | 主婦の友社 |
| 小堀宗慶著 | 「小堀遠州の美を訪ねて」 | 集英社 |
| 小堀宗慶著 | 「一輪の花 遠州流茶道とわが半生」 | 講談社 |
| 小堀宗慶著 | 「紅心-小堀宗慶の世界」 | 世界文化社 |
| 小堀宗慶著 | 「茶の湯乃花」 | 世界文化社 |
| 小堀宗慶著 | 「文龍 名物裂鑑金銀襴」 | 婦女界出版社 |
| 小堀宗慶著 | 「文龍 名物裂鑑緞子間道雑載」 | 婦女界出版社 |
| 小堀宗慶著 | 「美しい心茶のこころ」 | 婦女界出版社 |
| 小堀宗慶著 | 「まごころ-日本の美と心」 | 婦女界出版社 |
| 小堀宗慶著 | 「自在の心もて茶の湯三昧」 | 婦女界出版社 |
| 小堀宗慶著 | 「茶花」 | 婦女界出版社 |
| 小堀宗慶著 | 「茶の湯乃花」 | 世界文化社 |
| 小堀宗慶著 | 「小堀遠州東海道旅日記 上り下り」 | 小堀遠州顕彰会 |
| 小堀宗慶著 | 「茶乃心を花に託して」全五巻 | 大有 |
| 小堀宗慶著 | 「にぎわいぐさ」全二巻 | 大有 |
| 小堀宗慶著 | 「小堀遠州物語-日本のレオナルド・ダ・ヴィンチ」 | 汐文社 |
| 小堀宗慶/小堀宗実共著 | 「綺麗さびの茶-遠州の美と心」 | 小学館 |
| 小堀宗実著 | 「茶の湯と日本人と」 | 幻冬舎 |
| 小堀宗実著 | 「日本の五感 小堀遠州の美意識に学ぶ」 | 角川書店 |
| 小堀宗実著 | 「父、小堀宗慶の背中」 | 角川マガジンズ |
| 小堀宗実著 | 「新・小堀遠州の書状」 | 思文閣出版 |
| 小堀宗実著 | 「茶の湯の不思議 生活人新書」 | NHK出版 |
| 小堀宗実著 | 「茶の湯の宇宙 朝日新書」 | 朝日新聞出版 |
| 小堀宗実著 | 「正午の茶事へようこそ~「綺麗さび」への招待」 | アシェット婦人画報社 |
| 小堀宗実著 | 「名碗を観る」 | 世界文化社 |
| 小堀宗実著 | 「小堀遠州綺麗さびの極み」 | 新潮社 |