1月 15日(金)茶の湯と伝統芸能
「能について」
ご機嫌よろしゅうございます。
今日は能と茶の湯についてのお話を
して行きたいと思います。
庶民の芸能から昇華され、室町時代には
足利将軍家の力を得て社会的地位を獲得した能
そして、同じく室町時代に侘び茶が大成し
権力者の支持を得て発展した茶の湯
江戸時代には、能・茶の湯共に武家社会の
嗜みとしての地位を確立していった歴史があります。
またその精神性においても
村田珠光の言葉に「月も雲間のなきは嫌にて候」
とあるのを、室町後期の能役者・金春禅鳳が
「珠光の物語とて、月も雲間のなきは嫌にて候。
これ面白く候」
と語っているように
茶の湯の「侘び」と能の「幽玄」の世界には
相通ずる点が多くあります。
そういった面からも茶の湯の道具には、
能に由来する銘が多く見受けられるのです。
能の銘がつけられることによって、
一つ一つの能の世界が茶の湯に広がります。
1月 8日 (金)茶の湯と伝統芸能
ご機嫌よろしゅうございます。
先日6日は二十四節気の小寒にあたりました。
この小寒から節分までが「寒の内」と
呼ばれ、厳しい寒さの始まりです。
さて、本年から能・狂言について
毎週金曜日にご紹介する予定でおりますが、
茶の湯と能、花などの芸能は同時代に
昇華された芸能と考えられています。
遠州公も茶道具の銘に和歌を用いた歌銘を
つけたことはよく知られていますが、
和歌だけでなく、能や狂言からも銘を
つけている道具が多くみられます。
今年の前半では能・狂言の演目をご紹介しながら
所縁の茶道具をいくつかご紹介していきます。
後半では落語の中に登場する茶の湯を
ご紹介します。
落語の祖とされる安楽庵策伝は遠州公とも
所縁の深い人物です。
近世、茶の湯が人々にどう親しまれていたのか
その笑の中に見えてくるのではないかと思います。
1月 1日(金)元旦
皆様
明けましておめでとうございます。
本年も遠州流茶道の精神である
「茶の湯を通して心を豊かに」を胸に、
日々の生活に茶の湯の心を取り入れ
ていきたいと思います。
本年は宗実御家元の華甲の年に当たり
遠州流茶道にとっても大変重要な一年間と
なります。
9月17日のお家元の誕生日 には記念の大茶会がと祝賀会行われます。
全国の門人一丸となって
関連行事に取り組み、盛り上げていきましょう。
さて、本年から毎週月曜日は季節の便り、
金曜日は伝統芸能と茶道をテーマに
主に能・狂言・落語について、
ご紹介していく予定です。
本年もメールマガジン「綺麗さびの日々」を
よろしくお願いいたします。