11月 9日(月) 茶の湯と足袋

2015-11-9 UP

11月 9日(月) 茶の湯と足袋

ご機嫌よろしゅうございます。

明後日11月11日は靴下の日なのだとか。
これは日本靴下協会が1993年に制定しており、
わりと新しい記念日です。
靴下を2足並べた時の形が11 11に見えること
から考えられたそうです。

さて茶の湯では白い靴下を履くのは、着物で
足袋をはくのと同様の考え方からで、
素足は失礼と習います。

しかし、昔は風炉の時期は素足、炉の時期は
足袋を履いていたようです。
その足袋も天正時代位には木綿の白足袋が
必需品として挙げられますが、常用されていたのは
革足袋でした。
江戸時代にはそれまで主流だった革足袋が廃れていきます。

また明治時代には紺の足袋といえば、
書生の代名詞にも挙げられ、汚れの目立たない
紺足袋は、男性の日常品でしたが、
千宗旦の時代にも既に存在して、
「コンノ足袋茶湯ニハキテモヨシ」と、
侘び茶人には茶湯へ履いていくのが
許されていたようです。

7月 1日(水)遠州流茶道の点法

2015-7-1 UP

7月 1日(水)遠州流茶道の点法
旅箪笥(たびだんす)

ご機嫌よろしゅうございます。

夏の暑い時期、正午のお茶事などが
行われることは少ないようです。

そのような暑い時期にも気軽に茶の湯が楽しめるよう
宗家の稽古場では、旅箪笥や、茶箱といった
野点や外出先でのお茶に最適なお点法の稽古をしています。

旅箪笥は、その名前の通り旅先にも持ち歩ける
移動用に考案されたものです。

千利休が豊臣秀吉の小田原の陣に従った際に
考案したといわれています。

茶箱とは異なり、柄杓が入るようになっており
野点で手取り釜に合わせたり
また携帯用としてだけでなく、小ぶりな風炉釜で、
楽しむ夏の気軽なお茶にもよく合います。

差し蓋となっている戸の裏には、短冊が挟めるように
なっており、時候の歌などを入れて、席中で
楽しむことができます。