茶壺の中

2014-11-19 UP

11月 19日  茶壺の中

ご機嫌よろしゅうございます。

十一月も中旬となり、挽きたての新しい抹茶が
各茶家でも楽しまれていることでしょう。
自分で石臼で挽いたお茶は、手間はかかりますが
その香りも色も格別です。

遠州公も、水屋常住の大きな石臼とは別に、
手元でちょっとお茶を頂きたい時に、少量
挽ける「小車」という銘のついたコンパクトな茶臼を
持って挽きたてのお茶を楽まれていたようです。

さてこの茶葉が詰められてくる白い袋は
なんという名称かご存知でしょうか?

八十八夜につまれたお茶は
濃茶にされるごく良質の葉茶を、
半袋(はんたい)と呼ばれる袋に、10匁(もんめ)(37.5g)ずつ
詰めていきます。
この半袋、半分の袋と書きますが、
これはもともと20匁が一つであったのですが
お茶が大変貴重で高価だった当時は、
20匁を求めるにはなかなか手が出ないので、
その半分の10匁を袋に詰めて、「半袋」
としたのだそうです。