3月4日 (水) 遠州流茶道の点法

2015-3-4 UP

3月5日 (水) 遠州流茶道の点法
硯屏(けんびょう)

ご機嫌よろしゅうございます。

書院飾りや、違棚などに飾られる硯や筆などの
文房具。これらは室町中期頃の書院式茶の時代から
見られる飾りですが、その中に硯屏(けんびょう)
とよばれる文房具があります。

これは硯の前に立てて、埃や風などが硯に入らないよう
にする小さな衝立のようなものです。

侘び茶の大成により、書院式茶は一時すたれ、
文房具飾りなども姿が見えなくなっていましたが、
遠州公がこの書院茶を復興。書院飾りも再び用いる
ようになったのです。

遠州流茶道では遠州公が考案し、この硯屏を
取り入れたお点法があります。
初入りに文房具飾りをし、濃茶の時にこの硯屏を
用いてするお点法です。

茶道法典では、釣釜と共に紹介されているため
この時期のお点法と思っていらっしゃる方
も多いようですが、本来は四畳半切の普通の濃茶で
使用し、炉開きの頃から4月まで季節を問わず行える点法です。