山茶花

2013-11-26 UP

皆様ご機嫌よろしゅうございます。

本日は季節の花、山茶花(さざんか)についてお話いたします。

 

《季節の花:山茶花》

山茶花は、その年の気候によってかなり早く咲き始めることもありますが、あまり暖かな季節にふさわしい花とはいえません。

やはり秋風が冷たさを一層加えて、木枯しの吹きすさぶ頃が、まさにこの花の色が美しく映えてくるといえます。

山茶花は、ツバキ科の常緑小高木で、日本及び中国が原産とされ、現在は80種ほどの園芸種もあります。

ツバキ科の中では、最もよく椿に似ており、この実から採れる「さざんか油」もまた「つばき油」と同じ不乾性油で、髪や皮膚に付けると、抜け毛や毛切れ、裂毛を防ぎ、皮膚の炎症を抑え、フケや痒みなどを防止する効能があります。

また、食用としても良いし、時計などの精密機器用の潤滑油としても効果があるので、ほとんど「つばき油」と同じ性質を持っています。

この山茶花という、少し無理のある読ませ方をする名前ですが、もとは椿の漢名(中国の名)である「山茶(さんちゃ)」の「山茶花(さんさか)」の字音が変化したもの、というのが一定の説となっております。

春に花を盛んに咲かせるのを「つばき・椿」とし、それに対し、木も葉も花も実も小振りで、主に、冬に盛んに花を咲かせるのを山茶花としていたとも言われ、一年を通して、人間の眼を楽しませてくれます。