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茶の湯日記
気になった事
去る四月三日、奈良・西の京薬師寺において花会式献茶奉仕を無事にお勤めさせて
頂いた。当日は、天気快晴の下であったが、風が強く、金堂前に設けられた舞台上で
は、天目上の木地蓋や仕服などが吹き飛ぶ程であった。今までも各地での献茶を行っ
た際に様々な出来事があったが、今回もまた良い経験になったと思っている。茶の道
とは、不測の事態が起きた時こそ、その人の心の持ち様が問われるものである。その
意味でも平常心とは大切な言葉である。
さて私が最近ちょっと気になった事をここで書いてみることにしよう。この四月に
プロ野球が例年通り開幕した。さらに今年はその前にアメリカメジャーリーグの開幕
戦が東京ドームにおいて行われたのは、ご承知の通りである。松井選手の所属するア
メリカで人気・実力ともにナンバーワンのヤンキースを迎えての一戦という事で大変
な人気を呼んだ。私は知人からこの第一戦のチケットを入手するという幸運に恵まれ
た。残念ながら当日ヤンキースは負けてしまったが、充分にメジャーの躍動感溢れる
プレーを満喫したのであった。
私が書きたかったのは、実はこの事ではない。公式戦の前日まで行われたジャイア
ンツとヤンキースの試合の事である。試合前には、両国国家が吹奏される。この様子
を見ていてあれっと思ったのである。というのは、メジャーの選手達はアメリカ国歌
の際、手を胸に当てる。これはごく自然の光景であり、ヤンキース所属の松井選手も
その様にしていた。アメリカにおいてイチロー選手や野茂選手も同じである。これは
当然とうなずける。ところが今度君が代が流れた時、ジャイアンツの選手が同様に胸
に手をあてていた。私はこれに違和感を持ったのである。ちょっと違うのでは、と思っ
たのは私だけであろうか。
君が代や日の丸について様々な論議があって久しい。最近では学校の入学式の国歌
斉唱に際して起立を否定する教師が罰せられた等、いろいろ世論をにぎわしているニ
ュースがある。私は以前から相撲の千秋楽の時などに君が代がかかる時、わざわざご
起立くださいとアナウンスする事は不思議だと思っていた。その点外国ではそういっ
た話を聞かないし、アメリカなどは特にはっきりしている。今ここでこういった事に
ついて述べるだけの紙枚に余裕はない。しかし、手を胸にあてるという所作は日本人
のものではないような気がする。
ポーズではなくて、もっと基本的な態度を日本人は考えるべきではないかと思うの
である。相手がしているからするのではなく、自分達は何をすべきかという方が大切
ではないだろうか。ちなみに、ジャイアンツの選手の中で唯一人清原選手のみが、手
を胸にあてていなかった。
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