10月23日(金) 遠州公所縁の地を巡って

2015-10-23 UP

10月23日(金) 遠州公所縁の地を巡って
「遠州公と宇治」

ご機嫌よろしゅうございます。

今日は茶の湯にとってかかせない抹茶の生産地
宇治と上林家についてご紹介します。

遠州公は、元和元年(1615)、大阪の陣の後
上方郡代として、また元和九年には伏見奉行として
宇治の地に密接な関わりを持っていました。

また遠州公は御茶吟味役としても、宇治に重要な
関係がありました。
遠州公が、今年お勧めの御茶を試飲して
選ぶと、そのお茶は「将軍お好み」として、
将軍の近臣や大名からの注文が殺到します。

宇治には昔から多くの茶師がいましたが、
優れた技術力を持って上林家が台頭し、また
家康との関係からも上林家は重要視され、
江戸時代には宇治代官となります。
伏見奉行である遠州公はこの隣接する宇治代官
も監察の対象でした。

政治的にも、また茶の湯の面でも宇治に密接な
関わりを持っていた遠州公の茶会には
上林一族をはじめ、多くの宇治茶師や畿内の
政治・経済・文化的中心人物が登場しています。