1月 15日(金)茶の湯と伝統芸能

2016-1-15 UP

1月 15日(金)茶の湯と伝統芸能
「能について」

ご機嫌よろしゅうございます。
今日は能と茶の湯についてのお話を
して行きたいと思います。

庶民の芸能から昇華され、室町時代には
足利将軍家の力を得て社会的地位を獲得した能

そして、同じく室町時代に侘び茶が大成し
権力者の支持を得て発展した茶の湯
江戸時代には、能・茶の湯共に武家社会の
嗜みとしての地位を確立していった歴史があります。

またその精神性においても
村田珠光の言葉に「月も雲間のなきは嫌にて候」
とあるのを、室町後期の能役者・金春禅鳳が
「珠光の物語とて、月も雲間のなきは嫌にて候。
これ面白く候」
と語っているように
茶の湯の「侘び」と能の「幽玄」の世界には
相通ずる点が多くあります。

そういった面からも茶の湯の道具には、
能に由来する銘が多く見受けられるのです。

能の銘がつけられることによって、
一つ一つの能の世界が茶の湯に広がります。