遠州公の愛した茶入「面壁(めんぺき)」

2014-6-14 UP

6月14日 遠州公の愛した茶入「面壁(めんぺき)」

ご機嫌よろしゅうございます。

本日は遠州蔵帳所載の茶入「面壁」について
お話します。

作者は泉州堺の眼科医であり儒者であった
正意という人物と言われています。
茶人としても名高く、この茶入の他に
「初祖」「六祖」などの茶入もその手によると言われています。

茶入れの姿から達磨大師が、中国の少林寺で無言のまま九年間
壁に面して座禅し、悟りを開いたという故事をとって、
遠州公が命銘しました。

正意作の茶入はいずれもずんぐりとして肩が丸いので
禅僧の姿にちなんだ銘を付けています。

遠州公の茶会では5回ほど使用された記録が残っています。